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ユーザー通信212号_5面:横形MC新機種『HM6300』を発表 OKK

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横形MC新機種『HM6300』を発表 OKK

出荷実績500台超の「HM630/800S」をモデルチェンジ OKK

 

(本社=兵庫県伊丹市、宮島義嗣社長)は、横形マシニングセンタの新機種『HM6300』を発表、販売を開始し、9月16日から開催されたドイツ・EMO Hannover 2019に出展した。

HM6300は、横形マシニングセンタ「HM630/800S」のモデルチェンジであり、旧型は2004年の販売開始以来、2019年現在までに約500台を超える出荷実績があり、高生産性と信頼性について高い評価を得ている。

HM6300は、中大物部品の量産部品などに適した高速で高能率な加工が可能であり、対象ワークもアルミから鉄、鋳物まで材料を問わない加工範囲の広い能力を備えている。

旧モデルのHM630/800Sからの主な強化点は、次のとおり。

①主軸端とテーブル旋回中心距離短縮(□630:200→50㎜、ほか)②最大積載ワーク拡大(重量□630:1300→1500㎏、高さ□630:1220→1300㎜、ほか)③標準仕様の早送り速度アップ(X/Y軸:54→75m/min、ほか)④使用可能最大工具の大幅拡大(最大工具径 Φ270→Φ300㎜、最大工具長 500→600㎜、最大工具重量 25→30㎏)⑤Z軸ストロークアップ(□630:900→1030㎜、ほか⑥12R高トルク主軸仕様の標準化、および8R超高トルク主軸仕様(オプション)の追加。

本体構造については、従来機と同じように、X軸コラム移動、Z軸テーブル移動形態により、接近性操作性の向上、スムーズな切り屑処理、ATCアームの隔離が可能で、X軸直動ガイドの取付部を段差(スラント構造)を採用し剛性アップを図った。

Z軸シャッタ(主軸側)はパンタグラフ構造、APC側は1枚構造を採用し、切屑の噛み込みによるトラブルをなくし、テーブル左右にコイルコンベヤを標準装備することで、切屑の堆積を防ぎ、速やかに機外に切屑を排出する構造を採用するなど、切り屑処理が容易な構造。コンベヤのトラフは切り屑やクーラントによる熱の影響を遮断し、ベッド本体の熱変位を抑制する。

また、日常点検機器に必要な機器を作業者側にまとめて配置し、保守作業が容易な構造となっている。

MECTでは新型鋼材加工機を初出展

なお、OKKはメカトロテックジャパン(MECT)2019では、 金型、精密部品向けに高品位な加工を実現する立形マシニングセンタ『VB53α』と、5軸制御立形マシニングセンタ 『VC‐X350』を出展し、VC‐X350では治具交換などの段取り換え時間を短縮できる手動治具交換装置による省力化を提案する。

さらに今回は、剛性と切屑の排出性、操作性にこだわった、ワンパスのプレート加工機『鋼材加工機 F300V』を初出展する。

F300Vは、鋼材加工の自動化ニーズに後押しを受け、昨年のJIMTOF(2018)後の11月22日に同社本社・猪名川製造所にて製品発表会を行い、その後は今年7月25~26日に同地で開催したプライベートショーに急遽出展し、本格販売の開始をアピールした。

【MECT2019/OKK 小間番号・3A17】

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