ユーザー通信210号 2面:新時代の『大阪どてらい市』盛況に終始
新時代の『大阪どてらい市』盛況に終始
― 受注実績194億円、3万人集客
特設「自動化ゾーン」の規模・対応を大幅拡充
山善(本社=大阪市西区立売堀)は7月20~22日の3日間、インテックス大阪(住之江区)6号館・3号館にて、「共に、新しい時代を。」をコンセプトに「2019 大阪どてらい市」を開催し、3万244人(昨年比117・4%)を集客した。
開会式では、西川産業の西川正一社長(主催店代表)、オーエスジーの石川則男社長(出品メーカー代表)、山善の長尾雄次社長(事務局本部代表)が、それぞれあいさつに立った。
そのなかで石川社長は、「現在は、過去の科学者、映画やSF漫画の作家らが描いたものの延長にあるといえる」とし、手塚治虫の『鉄腕アトム』、藤子不二雄(現 藤子・F・不二雄)の『ドラえもん』を引き合いに出した。
「アトムは60ヶ国語を話し、10万馬力で空を飛んだ。ドラえもんは『どこでもドア』を22世紀の世界から持ち込み、世界中のどこにでも行くことができた。『スモールライト』はどんな大きな恐竜もポケットに入れられるほど小さくできた」としたうえで、石川社長なりの「未来の話」を次のように説いた。
「考えれば、どこでもドアはインターネットのことに違いない。藤子氏は1969年の時点で数十年後に到来するインターネットの時代が見えていたし、スモールライトのように今の時代はスマートフォンやⅰPadのスクリーンで物を自由自在に拡大縮小することができる。こういった映画やSF漫画に描かれていることが20年、30年、50年後の未来、そして新しいテクノロジーのヒントにつながると思う」。
また長尾社長は、「いよいよ、今年度の業界の命運を握る日本最大のどてらい市が開幕する。今回はG20大阪サミットのために当会場のスケジュールを譲り、会期をずらし、満を持しての開催となった」と威勢よく口火を切り、次の旨述べた。
「どてらい市は、景気動向に関わらず、やることになんら変わりはない。お客様への最新の技術や商品の紹介はもとより、お客様の声を現場からの真実の声としてしっかりと受け止め、リアルな現場の実現可能な課題解決策をともに考えて提案することが『販売のプロ』の仕事である。これが需要喚起につながることはもちろん、新たな引き合いや新たな気付きもあり、次への商品開発にもつながっていくと確信している。さらに若手にとっては『成功体験による人材育成の場』でもある」。
展示会場では、現在の日本社会は深刻な人手不足、AI、5Gなどの急速な技術革新による一大変革期に直面するなか、今回はこうした現場のソリューションを目的にし、ロボット、IoT、そして物流の最新機能を集約した「自動化ゾーン」を規模、対応ともに大幅に拡充し、3号館全館で実演、提案したほか、全ての会場には生産性向上やエネルギーソリューション、快適な生活を実現する多彩な商品・技術が満載となった。
加えて、消費税増税を直前に控え、積極的な売り込みの絶好のチャンス到来ともなった結果、受注実績は193億6223万円(計画比103・0%、昨年比104・0%)の成果を収めた。
2019年8月10日