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ユーザー通信209号 ①青山製作所 押野社長インタビュー

ユーザー通信 WEB版

青山製作所 押野社長インタビュー
「ラインの立ち上げに『再研磨ありき』の採用、流れが増えている」

5月も過去最高の売上高を更新新

OSGグループの一角として、再研磨、鋸刃、ドライバビットの部門を担う青山製作所(愛知県豊川市)の押野昌宏社長に、OSGの「メーカー研磨」としての側面にクローズアップし、直近の様子を聞いた―。

コーティング同様、「お客様が使わないと出てこない仕事」が切削工具の再研磨だが、OSGグループのアフターマーケットを考えれば、「今や、再研磨+再コーティング、再研磨も含めたコーティングビジネスがユーザーニーズの成り行き」と押野社長は常々話す。

今期(昨年12月~)は、設備ではCNC工具研削盤を1台(宇都宮製作所製)、専用機1台を新たに導入し、生産には直接関係はしないものの、社内システムの整備にも注力している。

「メーカー研磨」を担うだけに、同社に集まってくるのは98~99%がOSG製品であり、「エンドミルも増えるなか、圧倒的に多いのがドリルで、OSGとしてもドリルはまだまだ獲得したい市場がたくさんある」

そんな中、「ラインの立ち上げに『再研磨ありき』で、どのメーカーを採用しようかと考えるお客様が増えている。新品受注のアクションの中で、研磨品も検証する流れが多い」と続ける。

その意味では、OSGの設計、開発部門と同敷地内(OSGアカデミー内)に所在するため、「切屑の形状やスラスト低減、要求される穴の品位に対して、一から作らなくてもすぐに対応・改善ができるのが再研磨の良いところ。カスタマイズし、立ち上げの時点で本当に良いスペックで採用され、かつ、すぐに再研磨も可能となれば、『お客様対OSG』として、メーカーが最後まできっちりと面倒を見る」姿勢が強調できる。

再研磨部門は総勢59人。6月時点では製造現場は3直体制のボリュームが続いた。

「2直+残業のほうが生産性が良いのか、その時々の仕事に入り具合や製品の種別具合により試行錯誤しているが」と前置きしながらも、「人材も良く育ってくれている」と話す中、5月の売上高は過去最高を更新した。

《取材メモ》
押野社長はこれまでの取材でも、業況を「おみくじ」に例えるなど、いつもその「語録」の豊富さには感心させられるが、今回も、「あくまで、個人的な考え」とは断りつつも、次のように説いている。

仕事は「なくなるもの」

―たまたま5月は過去最高の数字になったが、何もしなければ永遠に最高記録には戻れない。それは「注文はなくなるもの」だから。自然減があるから。

お客様が、機械を変えた、工具を変えた、仕事が海外に移った、などにより研磨もなくなることがある。とにかく、どれだけやっても「仕事はなくなるもの」だと。

そんな中で大切にしたい事をスローガンとして表現している。

3つの頭文字をとって『Pキューブ』。

【Priority】
流された仕事をしないように優先順位を考える。考えるという事が重要。

【Premium】
付加価値のある品質、提案を心掛ける。再研磨であればメーカー研磨としての品位に加え純正コーティングで新品同一のポテンシャル。バンドソーであれば超硬バンドソーによる超高速切断で生産性の向上。ドライバビットであれば冷間鍛造でしかできない安定した高品位。もちろん全ての部門において納期もPremiumである事。

【Partnership】
お客様はもちろん、研磨機メーカー、砥石メーカー、仕入先、OSG営業、技術、製造、間接、国内外のグループ会社、全ての方々のサポートがあって初めて青山製作所が成り立っている事を忘れない。
こんな言葉で社内を啓蒙し、永続的な社業発展を目指している。

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