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ユーザー通信208号 6面:決算発表 ダイジェット工業 国内向け3・7%増、輸出比率減少も欧州向けが好調(6・6%増)

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ダイジェット工業は5月10日、2019年3月期(第93期)の決算発表を行い、同日、シェラトン都ホテル大阪(天王寺区上本町)では、国内営業部の福井正徳部長と営業部営業企画室の有吉倉則室長が決算説明会に臨んだ。

連結売上高は99億9800万円(対前期比1・1%増)。

うち、国内向けが57億1千万円(前期比3・7%増)。一方、海外向けは42億8800万円(同2・2%減)で、内わけは北米が8億7500万円(同9・0%減)、欧州が11億7800万円(同6・6%増)、アジアが21億5800万円(同3・4%減)、その他が7600万円(同5・5%減)。

アジアにおける中国に絞れば9・0%減、逆に、好調の欧州は2年前に現地法人化し戦略を立て直したことが芽吹いたといえる。

この結果、連結売上高に占める輸出の割合は、前期比で1・4ポイント減の42・9%となった。

切削工具1・4%増

製品別では、焼肌チップが11億9900万円(前期比0・6%増)、切削工具が72億9400万円(同1・4%増)、耐摩耗工具が14億6600万円(同0・1%増)の売上高となっている。

収益面では、売上原価の増加等により、連結営業利益は4億5200万円(同11・5%減)、経常利益は5億3800万円(同5・8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億7百万円(同1・5%減)と、期初見込みの想定内ながら、増収減益となった。

「第3四半期を終えた時点では、通期業績の上方修正も必要か? と検討したほど順調な推移」(有吉室長)を見せており、このペースが持続できていれば、売上高100億円超えは十分に狙え、期初予想の数字に近い達成ができたと思われたが、第4四半期では、中国経済の減速による影響が如実に表れ、その減少幅は大きく、100億円には僅かに届かなかった。

三重第2工場竣工、合金の増産体制整う

また、新工場の三重合金第2工場が竣工、昨年12月から稼働しており、高機能・高精度次世代工具用合金の増産体制を整えたが、最先端設備の導入、本社工場からの設備移管に伴う経費等も第4四半期に係っている。

なお、これまで中国での需要は、金型加工用工具、特にプレス型、自動車のアウター部品といった業界へ傾注していたが、今後はまた別の動きとして、同社の得意分野である高硬度材、難削材加工による航空機産業など高付加価値なものづくり、国策の「中国製造2050」も見据えた取り組みなど、今期戦略の一端にふれた。

そのうえで、20年3月期の連結業績を、売上高は101億円、営業利益は5億円、経常利益は5億円、親会社株主に帰属する当期純利益は3億5千万円と計画する。

福井部長はあらためて、「当社は超硬の総合メーカーではあるが、選択と集中、製造・技術・営業のベクトルが合う得意な商品をさらに伸ばしていく」との事業方針を示した。

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