ユーザー通信202号抜粋 日本アイ・ティ・エフ 年末恒例「コーティングセミナー」に100名参集
年末恒例「コーティングセミナー」に100名参集
芝原和人社長のあいさつ
今季売上高40億円狙う
「その先を見据え、4つのテーマに挑戦中」(芝原和人社長)
住友電気工業のコーティング技術と日新電機のイオンプラズマ技術・コーティング装置技術を融合した、セラミック・コーティング受託加工のリーディングカンパニー、日本アイ・ティ・エフ(本社=京都市南区久世殿城町/以下、ITF)は11月16日、大阪市北区の梅田スカイビルにて、年末恒例の「コーティングセミナー」を開催し、ユーザー、商社ら約100名が参加した。
今回のテーマは、英文表記では「Catch the Stars of Stars!」と昨年同様だが、今年は「『飛びっきり』を如何でしょう?」と訳しての催しとなった。
司会の菅沼直敏常務はセミナーに先立ち、国内での酷暑、豪雨、度重なる大型台風の襲来、各地での地震や、米朝対立から雪解け? 米中貿易戦争といった国際情勢など、国内外での今年の情勢にふれたあと、1901年における、「西暦2000年の未来予想」との新聞記事を紹介した。
それによれば、「東京からニューヨークやロンドンに電話がかけられる」「暑さ、寒さをコントロールする装置ができる」「東京‐神戸間を2時間半で移動できる」「日本人の身長が6尺(約180㎝)になる」などが実際に実現し当たっていること。一方、ハズレているのは、「人間が動物の言葉を理解できるようになる」など、例年どおり、おもしろエピソードを交えながら、あいさつした。
続いて、芝原和人社長より、「2017年度の売上高は前年より拡大し36億円。今期(18年)の上期は17年度よりも好調に推移するなか、今年度は40億円の売上高を目指してる」と業績報告を兼ねあいさつ。
また、「さらに先を見据え、挑戦中のテーマ」として、次の4つを挙げた。
一つめは、「究極のDLCをつくる」。二つめは、大型成膜装置と量産の生産ラインに自動化を組み込み、コスト競争力をつけ、「量産部品で勝ち抜く」。三つめが、大型成膜装置に加え、小型で小回りの利く装置の完成、さらに年内にはDLCで約30μmの成膜が可能な装置も完成予定であることから「装置事業の拡大」。そして四つめが、親会社の日新電機が中国、タイ、インドにコーティング拠点を持っていることから、これらの受託コーティングをさらに拡大する「海外の展開」と続けた。
レディース限定の「ITF劇場」を初披露
このあと、芝原社長が述べた内容にも通じる「アイ・ティ・エフ、コーティング今昔物語」と題し、同社執行役員の浅儀典生営業部長がプレゼン。さらにスペシャルゲストとして、住友電工ハードメタル 合金開発部 PVD開発グループの瀬戸山誠主幹による「ちょっと内緒のコーティング話」が特別講演された。
なお最後は、毎年9月に、主に商社・販売店の女性社員を対象としITFが催す「レディースセミナー」でのみ近年「上演」されている、紙芝居仕立てのプレゼン「ITF劇場」が、初めて年末のセミナーでも披露された。
菅沼常務の口上では、「リクエストに応じ、その『エッセンス』だけ披露する」というふれこみだったが、実際には、まるまる1話分が上演され、続く懇親会の盛り上がりへ絶好の呼び水となった。
2018年12月29日