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ユーザー通信197号抜粋 山善、過去最高決算。売上5千億円秒読みに。中計の経常150億円を「一期前倒し」達成

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山善、過去最高決算。売上5千億円秒読みに。中計の経常150億円を「一期前倒し」達成

「山善親交会」に326社・390名参集

山善は5月22日、帝国ホテル大阪(大阪市北区)にて「2018年 山善親交会」を開催し、主力仕入先326社・390名が参集するなか、2018年3月期/72期の決算報告と新年度経営方針(※本紙7面参照)を発表した。
売上高は4,979億6,300万円、営業利益は153億8,300万円、経常利益は151億5,200万円、当期純利益は102億500万円で過去最高の連結経営成績となり、これは「売上高 5千億円、経常利益 150億円」という、本来、今期(2019年3月期/73期)を最終年度とする中期経営計画の最終定量目標を、経常利益では「一期前倒し」で達成する結果ともなった。
売上高ではすべての四半期で1千億円を超え、うち3つの四半期で1,250億円を上回り、特に第4四半期は初めて1,300億円を超過した。
事業部別の売上高は、生産財関連事業が前期比15%増の3,488億1千万円、消費財関連事業が2%増の1,405億7,200万円。
生産財関連事業では、海外において、省力化や自動化につながる設備投資が幅広い業種で旺盛となり、工作機械や関連設備の需要が伸長し、機械事業部の海外が大幅な増収となった。
今期の事業環境については、生産財関連分野は前期同様の好環境下が続き、加えて、新しいテクノロジーが次々に生まれていることから、市場が激変ともいえるスピードで変化し、新たな事業領域が広がると予想。旺盛な海外需要を含め、まさにグローバルでボーダレスな市場環境が広がっている。
一方、消費財分野においてもAI、IoTの流れにより、例えば、スマートハウスなど、新たな商売のチャンスが生まれてくると見通す。
こういった背景から、今期の連結損益計画は、3ヶ年計画の当初目標を上方修正し、売上高 5,150億円、経常利益 155億円、当期純利益 105億円を公表数値とし、これを「再下限の取り組み」として臨んでいる。

長尾雄次社長(※写真)は報告に先立ち、「IoT、AIに代表される圧倒的なテクノロジーがすべての産業に大胆な変革を求めてきている。これからはIoTという新しい道具を『使いこなせる』かどうかが、明暗を分けるように思う」と、あいさつの口を切った。
「変化対応業」を標榜する山善グループは、IoT時代に合致する商品開発や提案をさらに進めるとしたうえで、「一方では、AIやロボットではできないビジネス、つまり、当社独自の『人間力』で差をつけたい」と続けた。
さらに、「ここでいう人間力とは、スキルはもちろん、人の機微がわかり、琴線にふれる、喜びを分かち合う『人間くさい』仕事、さらにいえば、この人とならいっしょに仕事をしてみたい、と思われる力」と説明した。
決算報告と新年度の取り組みを挟み、長尾社長は最後に、「中期経営計画の最終年度を、きっちりと仕上げて参りたい。今年度も山善グループは、親交会のメンバーの皆さまとの連帯と共存の絆をさらに強くして、総合発展をめざして参る所存」と、引き続きの協力、支援を呼びかけた。
続いてあいさつに立った、メーカー代表・ダイキン工業の十河政則社長 兼 CEOは、「時代の変化にいち早く対応している会社」と山善をあらためて表し、「変化への先手」として、次の3つを説きながら、呼応した。
「メーカーはコア技術をいかに、徹底的に磨き上げていくか」「市場・顧客の価値の変化を見極める力」「人材はイノベーターであれ」。

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