【JIMTOF2024】オーエスジー 『GREEN TAP』など環境配慮へ貢献
オーエスジー(本社=愛知県豊川市、大沢伸朗社長)は、自動化、省人化が可能な工具の開発を通じ、生産現場の人手不足問題への対応、持続可能な社会の実現に向け、環境配慮につながる製品・取り組みを提案する。JIMTOF2024に出展する同社の豊富な製品シリーズの中から、高機能・低炭素型転造タップ『GREEN TAP(GRT)』、オーエスジーの最新技術を駆使して様々な被削材に対応し、幅広い加工を実現するためのプレミアムな『Aブランド工具』を中心に、特長、見どころをピックアップする。
高機能・低炭素型転造タップ『GREEN TAP(GRT)』
昨秋の名古屋でのMECT202高機能・低炭素型転造タップ『GREEN TAP(GRT)』3にて国内初披露したGREEN TAP(GRT)は、独自の新製法を採用し、従来と比較してタップ製造時の消費電力量を削減することで、CO2排出量を削減する。ねじ加工にGRTを選択するで、CO2排出量の削減につながるなど、オーエスジーは環境に配慮した製品を提供することで、持続可能な社会の実現に貢献する。
GRTの特長的な形状は、被削材の塑性流動をCAE解析し、刃先強度を最大限に高めるために開発された特殊ねじ部仕様(PAT.P)。耐折損性・刃先強度が向上し、高い耐久性の実現は、廃棄物も削減する。工具材質には粉末ハイスを採用し、Vコーティングを施すことで高い耐摩耗性を実現。ラインナップはM1~M6の食付き山数1山タイプと、M2~M6食付き山数2山タイプがある(13アイテム)。
Aブランド工具
Aブランド工具は、多様化するモノづくりのニーズに応え、高硬度鋼や非鉄金属など幅広い用途に対応する。
■高硬度鋼用超硬エンドミル ロングネックラジアスタイプ 高能率仕上げ用4刃「AE-CPR4-H」は、高硬度鋼用DUROREYコーティングを採用し、高硬度鋼の高能率・高精度直彫り加工が可能。
■非鉄用DLC超硬エンドミルシリーズ「AE-TS-N・AE-TL-N・AE-VTS-N・AE-VTFE-N」は、独自のDLCコーティングを採用。剛性と切れ味を両立した仕様で高品質加工を実現。標準仕様と高機能タイプがあり、立ち壁加工にも対応する。
■加工深さに応じた油穴付き超硬ドリル『ADOシリーズ』は、3D~50Dタイプを用意。Rギャッシュで切りくずを細かく分断し、圧倒的な安定性を実現。ダブルマージンを採用により、ドリル自体の直進安定性が向上し安定加工を可能とした。表面処理は、高い耐摩耗性・耐熱性に加え、じん性に優れる皮膜のEgiAs(イージアス)コーティングを採用している。
■「A-SFT・A-POT・A-XPF」など『Aタップ』は、幅広い被削材へ適応し、加工機に左右されず安心して使用可能。抜群の切りくず排出性を誇る「A-SFT・A-POT」をはじめ、切りくずゼロで生産性向上に有効な転造タップ「A-XPF」など、多くのユーザーからの信頼を得るオーエスジーを代表するタップシリーズであり、メートルねじ、ユニファイねじ、管用ねじのラインナップも数多くそろえ、タップの安定加工に貢献する。
■『Aスレッドミル』とは、ミリング加工でねじを切削するための工具。タップに比べ切削条件の制約が少ない上、切りくず処理や油剤の潤滑性を心配することなく安定したねじ加工が可能。1パスで加工可能な「AT-1」、下穴とねじ加工を同時に行い高硬度鋼加工も可能な底刃付きの「AT-2」、非鉄金属における加工時間を大幅に短縮できる「AT-2 R-SPEC」がある。
このほかにも、次の製品がトピックとして挙がる。
▼セラミックスや超硬合金、石英ガラスなどの硬脆材をマニシングセンタで切削加工することができるPCD工具『6C×OSG』は、切削加工では、従来品に比べ加工時間を大幅に短縮することで、加工コスト低減を実現する。
▼小型マシニングセンタに搭載可能な軽量大径ディスクカッタ『PFDC』は、従来の小型MCでは困難だった切削幅の広い1パス加工が可能で、つなぎ目のない均一な加工面を実現する。
▼24時間365日利用可能な工具自販機。『MONOlithbox(モノリスボックス)』は、バーコードを読み取るだけの簡単操作で在庫管理をデジタル化し、発注から納品までのタイムラグを短縮、工具の発注・管理のDX化が可能。
さらに同社では、長年培ってきた工具設計のノウハウとコーティング技術を最大限に活かし、「再研磨・再コーティング」をOSGグループ会社で対応するため、一括受け入れ、一貫対応が可能であり、省資源化と地球環境の保護活動へ貢献する。
【小間番号・W1020】
▲(左)昨秋の名古屋・MECT2023で国内初披露時の「GREEN TAP」レプリカ
▲(右)前回のJIMTOF2022でのOSGブースの賑わい
2024年10月23日