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JTA 定時総会開催/来年5月、大阪で『WTCT2024』開催へ

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新会長に不二越・五島康氏「生産額5千億円超えめざす」

6月7日、日本機械工具工業会(JTA)の第9回定時総会(定時社員総会)が、会場参加(東京マリオットホテル/品川区)とオンライン視聴併用で開催され、正会員および賛助会員、事務局、関係者ら総勢159人が出席した。

最初に田中徹也会長(三菱アテリアル 執行役常務)から第2回理事会審議で選任された新役員が次のとおり発表された。▽会長(新)=五島康氏(不二越 執行役員工具事業部長)▽副会長=佐橋稔之氏(住友電気工業 常務取締役アドバンストマテリアル事業本部長)▽副会長(新)=大沢伸朗氏(オーエスジー 代表取締役社長兼COO)▽副会長=寺島誠人氏(東鋼 代表取締役社長)▽副会長(新)=森誠氏(富士精工 代表取締役会長兼社長)。

就任あいさつに立った五島新会長は、「環境問題やさらなる国際化、デジタル化など対応すべき課題は多く、国内でも今後ますます需要が高まってくると予測されるEV化等で工具の需要減少は避けられないと思う」とした上で、「当工業会の生産額は2018年度に5千億円を超えたが、その後は新型コロナ等の影響もあって落ち込んだものの、22年度は4915億円(前年度比104・3%)となり5千億円には若干届かなかった。今期は新たな商材で新需要を掘り起こし5千億円を目指したい」とし、23年度生産額当初見通しを5001億9700万円(前年同期比101・8%)と示した。

▲懇親会であいさつする五島新会長

元OSG櫻井氏が生悦住賞を受賞「開発者としてモチベーション高まった工業会での務め」

続いて報告事項として事務局より、23年度「生悦住賞」「新庄(陰徳の士)賞」受賞者の紹介が行われた。

生悦住賞には、元・オーエスジーの櫻井正俊氏、「新庄(陰徳の士)賞」には、オーエスジーの竹下一良氏、サンドビックの簀戸透氏、住友電工ハードメタルの中嶋弘司氏、日進工具の石川邦雄氏、日本ハードメタルの石橋とも子氏、MOLDINOの寺澤剛氏ら計18名が受賞し、表彰式では受賞者を代表して櫻井氏が、次のように謝意を述べた。「昨今、EVの開発スピードの速さなど世の中の移り変わりが早いと実感する。当工業会の前身(超硬工具協会)含め、私は技術委員長を2度務め技術功績賞を選ぶ機会があったが、新製品開発のヒントや開発者にとってモチベーションを高める大変良い機会となり、業界のレベルアップにも貢献できたのではないかと思う」。

 

次に、総務・技術・環境・国際の各委員会報告では22年度の活動内容や今後の取り組みについての説明が行われ、行事予定では、『WCTC2024』(世界切削工具会議)の日本開催に言及した。WCTC2024は来年5月21日(火)~24日(金)の4日間、大阪で開催される。会場は大阪国際会議場、メイン使用のホテルはANAクラウンプラザホテルを予定している(いずれも大阪市北区)。昨年11月より実行員を立ち上げ詳細が検討されており、参加団体の共同ワークとして世界統計の発表を企画している。これにより切削工具の総需要など、スムーズで間違いのない、信頼されるデータを取得できるようにする。

▲新旧団体の技術融合に尽力した櫻井氏

 

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