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ユーザー通信 246号 2面 :岡本工作機械のJIMTOF2022/まったく新しいシリーズ展開で幅広い革新時代のニーズに対応!

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8シリーズの新製品・新技術で臨む『研削盤の総合提案』

岡本工作機械製作所(本社=群馬県安中市、石井常路社長)は、11月8~日に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2022」に出展する。オンライン開催だった前回展(2020)で披露できなかった製品・技術をさらにブラッシュアップし、4年ぶりとなるリアルJIMTOFで、計8シリーズ、そのうち新シリーズを4シリーズ提案する。

まず、超精密の平坦度・鏡面のような面粗度を実現する静圧スライド採用の大型・中型の超精密平面研削盤。特に市場でも高いシェアを誇る門形平面研削盤は静圧摺動面・スベリ摺動面の両ラインナップが受注好調。加工用途に合わせた独自の設計でさらなる市場開拓を行う。近年高まる自動化ニーズに応える協働ロボット対応の超精密平面研削盤UPZシリーズを展示。砥石自動交換やワーク自動交換を組み合わせた研削盤における自動化の最新モデルや新機能を披露する。さらに、高能率研削を目的とした立軸ロータリー研削盤、脆性材加工をターゲットとしたグライディングセンタなど、創業80周年を超える総合砥粒メーカーとしての技術を結集し、未来のものづくりへ繋がる製品・加工技術の総合的な展開をみせる。製品ラインナップは次のとおり。

◆【静圧タイプ研削盤】①CNC超精密門形平面研削盤『UPG208CHLⅰ』②CNC超精密平面研削盤『UPG64CA-ⅰQ』(※新製品)◆【中型平面研削盤】③CNC精密平面研削盤『PSG127CA-ⅰQ(※新製品)④精密平面研削盤『PSG52SA1』◆【自動化ロボット対応】⑤CNC超精密成形研削盤『UPZ52Li』◆【円筒研削盤】⑥NC精密円筒研削盤『OGM250EXⅢ』◆【新シリーズ】⑦立軸ロータリー研削盤『VRG6DX』(※新製品)⑧グラインディングセンタ『UGM64GC』(※新製品)。併せて、「機上計測」「超精密・鏡面」「自動化・高能率・複合」「脆性材」の合計8シリーズの新製品および新技術の展示を予定する。同社は2015年以来掲げる『研削革命』(GRINDING INOVATION)を不変のスローガンとするが、多様化するニーズに対してこれら新製品・新技術で今回は、『研削盤の総合提案/TOTAL GRINDING SOLUTIONS』をメインテーマに臨む。このうち、JIMTOF2022で初披露となる新シリーズについて以下、フィーチャーする。

◆【中型平面研削盤 PSG127CA-iQ】・・・・・・同シリーズは大型化する金型部品や工作機械部品や半導体製造装置部品をターゲットとしている中型タイプの平面研削盤シリーズ。変わったのはデザインだけでなく、機械剛性・精度・環境面・省スペースに配慮して3D解析を取り入れた機械設計を新規に行ったという。また大型ワーク加工におけるオペレータの操作性にも着眼し、現場で使いやすい機能を豊富に搭載。最大といし軸モータ馬力は22kwと国内の同サイズの平面研削盤でも高馬力仕様となっている。オプションで静圧スピンドル方式にも対応可能となっており、高能率・超精密の双方を実現する。対話ソフトも同社がすでに世界展開を行っている文字レス対話ソフトを搭載。複雑な研削加工スキルのサポートを行える最新ソフトを搭載している。JIMTOFでは最新の機上計測結果を応用し、無駄な動きのない最適加工を実現する「MAP研削ソフト」を披露するとのこと。ほかにも、未来を見据えた安全規格カバー、油使用量の大幅削減によるサステナブル化、砥石バランスを自動バランシングするフルオートバランサーの搭載など、業界でも最新の加工技術を提案する。

◆【立軸ロータリー研削盤 VRG6DX】・・・・・・同社の正式ラインナップとしては初となる立軸ロータリー研削盤が登場。従来の横軸ロータリー研削盤と比較して、砥石加工面が10倍以上にアップするため、サイクルタイムも大幅に短縮することが可能となる。コラム3点支持方式により長年精度を高く使用できる構造、安全面に配慮した全閉カバー、11kwの砥石軸モータ馬力で高能率・高精度加工を支援する。JIMTOFでは寸法精度を安定させる直接定寸装置などのオプションも展開される。

◆【グラインディングセンタ UGM64GC】・・・・・・半導体産業の成長とともに大きくなる脆性材ワークをターゲットとする最新の研削盤。セラミックス・SiC・ガラスなどの脆性材加工はダイヤモンド工具でしか加工が出来ない材料だが、同社ではすでに各研削盤での実績は豊富にあり、新たにグラインディングセンタで脆性材加工の分野の市場を開拓する。左右・前後・上下・Φ600㎜の回転テーブルを保有する本製品は、ATC20本を標準搭載。同社の持つドレッシング技術や機上計測技術を組み合わせることで、精度の高い加工を脆性材においても実現する。

研削革命をテーマにする岡本工作機械製作所のJIMTOF2022は、このように新シリーズ・新技術が勢ぞろいし、楽しみが増すばかりだ。【小間番号・E4020】

▲新シリーズ立軸ロータリー研削盤「VRG6DX」の加工イメージ

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