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ユーザー通信 246号 3面 :ヤマシタワークスのJIMTOF2022/ユーザーからの熱い要望に応えた エアロラップ水分自動供給装置仕様を初披露へ

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鏡面仕上げ装置『AERO LAP』(エアロラップ)のメーカーであるヤマシタワークス(兵庫県尼崎市、山下健治社長)は、「JIMTOF2022」(11月8~13日、東京ビッグサイト)でエアロラップの販社・日本スピードショアのブースにて、エアロラップ水分自動供給装置を初披露する。

ヤマシタワークスはこれまで、過去のJIMTOFや数々の展示会でエアロラップのロボット・自動治具仕様の活用による鏡面仕上げの省人化~自動化を見据えた提案を行ってきており、その流れは今回、マルチコーン(湿式弾性研磨材)の特性を持続させながら研磨作業を連続で行うことを目的とした水分自動供給装置の開発に至った。繰り返し使用できる湿式研磨材=マルチコーンが表面を滑走することにより鏡面仕上げを行うのがエアロラップのメカニズム。水分を含有することで弾力性および粘着性を有し、研磨砥粒を複合させたマルチコーンを被加工材(ワーク)の表面を高速で滑走させて発生する摩擦力により研磨する。マルチコーンとは、核となる食品にダイヤモンド砥粒を浸透させ、練り込みコーティングを施し、水分(マルチリキッド)を与えることにより弾力性を生み出す。そこで始めて研磨材が力を発揮するものだが、今回のJIMTOFでは、この水分補給の自動化を出展する。安定した水分供給により、研磨材寿命の1・5倍アップや、ダイヤモンド砥粒の補充頻度を半分削減する効果が期待できる。また、長時間連続加工であっても粉塵発生を抑制でき、湿式の利点を最大限まで引き出すことが可能になるという。

水分自動供給装置(外付け)は、兼ねてからあった「ユーザーからの熱い要望に応えて」のものだと、ヤマシタワークスの浜田賢治統括部長。「水分を投入しなくても安定供給ができる他社製品からすれば『そんな大袈裟なことをしなくても・・・』と見えるかも知れないが、搬送ラインのロボット化や自動化を達成したいユーザーでなければ、実際の導入は躊躇するものだと思うが」とした上で、浜田部長はJIMTOF2022への意気込みを次のように話す。「やはり、エアロラップの研磨材の性質をよく知っている、なおかつエアロラップそのものを知っていただいた上で、次のステップの話ができる企業様にユーザーとなってもらい、逆に、メーカーとしての当社を引っ張っていっていただけるように、との思いが強い」。【小間番号・E4024】

       

▲エアロラップ水分自動供給装置仕様のイメージ       ▲JIMTOF2018でのAERO LAP+ロボットアームのワンシーン

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