ユーザー通信 246号 9面 :ITFの工具用AlCrN系新コーティング『ISA』など出展 「関西 ものづくりワールド」に2万7千人来場
10月5~7日、大阪南港のインテックス大阪にて、第1回となる「ものづくりODM/EMS展」「製造業DX展」を含めた計9展で構成する「第25回 関西 ものづくりワールド」が開催され、3日間で27162人が来場した。今回は特別企画として、世界初のクロムフリー表面処理や環境に優しい金属素材、次世代の油洗剤といった「業界初」「エコ」製品特集コーナーが設けられ、日本初の100L未満小型タンク用高性能精密濾過装置「完全濾過くんエボリューション」(Kamogawa)など48社がパネルで紹介された。
構成展のうち「機械要素技術展」に出展した、DLCコーティングのリーディングカンパニー、日本アイ・ティ・エフ(本社=京都市南区、森口秀樹社長)のブースでは、EV化によりギア部品が増加傾向の需要に向け、歯車系の部品を加工する工具用のコーティング膜として、20~60HRCの幅広いワーク材質に対応可能な工具用AlCrN系超多層膜の新コーティング『ジニアスコート ISA』などを紹介した。ちなみに、時節柄「水素」というワードに対する来場者の敏感さがうかがえたという。ただし、同社でいう水素(水素フリーDLCなど)とは、来場者が考える水素とはまた違った水素であり、その回答から始めてコーティングの案内をしていく・・・という流れが多く、話のきっかけづくりには事欠かない様子だった。いずれにせよ、水素への今までにはなかった過敏さが見てとれる展示会となった。
なお、日本アイ・ティ・エフは「JIMTOF2022」(11月8~13日・東京ビッグサイト)にて、新型アーク蒸発源を搭載した切削工具・金型・自動車部品・装飾部品向けPVD成膜装置『ⅰDSシリーズ』のポスター展示と1/15スケールの装置模型の展示、また新開発のフィルタードアーク蒸発源を搭載した自動車部品向け平滑DLC成膜装置『MFシリーズ』を紹介する。(JIMTOF小間番号・S1035)
▲ホブの展示で「ISA」を紹介(中央下)。日本アイ・ティ・エフは構成展のうち「機械要素技術展」に出展
2022年10月31日