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【ユーザー通信 245号 1面 】名古屋、サンドビック新本社。 オフィス併設型商業施設に入居、柔軟性備えたライフスタイルな拠点で新体制確立。

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サンドビック・コロマントカンパニーは9月7日、同社の主力販売店で構成するコロマント会の役員会・代理店会を東日本・中日本・西日本合同で開いた。


場所は、8月1日付で新たに本社として業務を開始した新社屋「Bizrium名古屋」(名古屋市西区則武新町)で、サンドビック(旧・神戸本社)と同コロマントカンパニー本部(旧・名古屋市名東区上社)を移転統合した入居施設で開催。景況や営業戦略、環境への取り組み等を説明、併せて新本社披露も行った。

新社屋となったBizrium(ビズリウム)名古屋とは、商業施設とオフィスを一体化した複合商業施設「イオンモール Nagoya Noritake Garden」のオフィス棟である。

名古屋駅の北側に位置し、ノリタケカンパニーリミテドの「ノリタケの森」の一部などを活用したイオンモールとして初のオフィス併設型施設で、昨年10月27日にグランドオープンした。1~3階が専門店街、そして4~6階をオフィス棟で構成し、サンドビック本社は5階に入居している。

そんな中、本社会議室で開かれた合同会議では最初に、コロマント会各地区の会長(東日本=橋本商工 橋本豊重社長/中日本=中央工機 箕浦康弘社長/西日本=有恒精機商会 有本浩三社長)およびサンドビック 山本雅広社長のあいさつからスタート。

このうち山本社長は、日本では神戸から出発したサンドビックのこれまでの経緯からふれ、「コロマントカンパニーの事業がサンドビックのコア事業である。新本社体制を確立することで、効率的な営業活動、オフィス環境の創出、デジタルスペースの活用など、働き方改革を実施する。カンパニーの強化、ビジネスを伸長し全国展開することで、会員企業の成長、日本の製造業を盛り上げていきたい」と続けた。

出席者らはこのあと、入居企業の共用施設としての貸大会議室(60席程度)はじめ、目的・個別使用の部屋、約200席のラウンジスペース、屋外のテラス席などBizriu施設内を見学。オフィスとしては従来に比べスペースは縮小、常勤者も絞られた少人数であり、営業職はリモート勤務、技術サービスは瀬峰工場で対応といった体制となる。

コロナ禍を経て、オフィスの在り方や「場所の意味」が変わってきている今、このスタイルは、イオンモールが定義する「一人一人が自分の意志で働き方も暮らし方も選べる柔軟性を兼ね備え、場所も時間もフル活用したくなるライフスタイルオフィス」にも通じる。サンドビック本社と同コロマントカンパニー本部の統合により期待される、従業員の士気向上や相乗効果の拡がりには、うってつけの環境が整ったといえる。

また、休憩を挟んでの第2部では、山本社長より、「受注状況は非常に順調であり、米国が好調。ロシアからの撤退というマイナス要因もあるが、アジアにおける日本の成長は大きなポイントになりアジア地区の強化は継続していく。コア事業に加えM&A活動を積極的に行う」といったグローバルでの第2四半期の状況を報告。

さらに、髙宮真一副社長は、セルフデジタルツールの本格運用やフォーカス製品等々、2025年に向けた主要営業戦略を説明、武井篤史副社長は、「カーボンニュートラルおよび持続可能なビジネスへのアクション」についての講習を行った。

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