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ユーザー通信240号 5面 山善 第3四半期決算短信

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山善(本社=大阪市西区、長尾雄次社長)は、2022年3月期第3四半期(2021年4月1日~12月31日)の連結決算を発表した。

売上高は3683億円、営業利益は122億9700万円、経常利益は122億8400万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は88億4600万円。

セグメント別では、生産財関連事業売上高が2341億5800万円、消費財関連事業売上高が1292億1200万円。

同社を取り巻く事業環境として、新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、世界各国 の経済活動の回復に伴って製造業は活発化し、設備投資は増加した。

国内においては、裾野の広い自動車産業をはじめ、脱炭素化を含めた設備投資が始まり、工作機械等の受注が伸びた。また、好調な半導体産業をはじめ、幅広い産業で生産設備の稼働率が上昇した。

国内機工事業は、半導体材料や産業ロボットの要素部品を加工する切削工具が伸長し、補要工具や測定機器等の販売も底堅く推移し、生産・物流現場等の環境改善機器やマテハン、自動化設備等も好調に推移した。

営業活動においては、一部で新型コロナウイルス感染防止対策を講じた展示会を開催し、受注獲得を図ってきた。 加えて、国内機械事業・国内機工事業ともに、営業の重点的な施策として、Webセミナーや各地のエリア商談会を積極的に実施し、顧客ニーズを汲み取った営業活動を展開することで、確実な受注獲得につなげた。

一方、国内の個人消費については、雇用と所得環境に対する先行き不透明感は拭えない状況ではあるが、ライフスタイルの変化に伴い、いわゆる「おうち時間」を楽しむ商品やテレワーク等に関連する消費財の需要は継続した。

住建事業は、持家・リフォーム需要の拡大を背景に、オンラインとオフラインを使い分けながら高付加価値商材の提案に注力した結果、空調・水廻り機器等の販売が堅調に推移した。

家庭機器事業は、ECサイトやテレビ通販を中心に販売が堅調に推移した。特に節水型シャワーヘッドやデスク・チェア、ガーデン用品等の販売が底堅く、消費者の換気に対するニーズもあり、扇風機やサーキュレーターの家電量販店やホームセンター向けの出荷も堅調だった。

さらに、PB商品の開発にも注力しており、テレビCMやWeb広告、SNSや広報活動等のメディアを活用した情報発信を積極的に展開し、幅広い層の消費者に対し、同社商品の認知度向上に注力した。

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