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ユーザー通信240号 3面 THK 決算ハイライト

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修正計画に対し売上収益(31億円)、営業利益(12億円)ともに上回る(21年12月期)

 

THK(本社=東京都港区)の2021年12月期(1月1日~12月31日)決算発表は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、2月10日に今年も電話会議での開催となった。

寺町彰博社長により言及された決算ハイライトの内容は、概ね次のとおり。

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 連結売上収益は、前期比45・3%増加の3183億円となった。

新型コロナウイルス感染拡大が収束しない中で、国内外の各地域における需要が本格的な回復期を迎えた。

産業機器事業は、工場拡張に加え、自動化・ロボット化など生産能力の増強を押し進めてきたことにより、これらの需要を確実に増収へとつなげた。

連結営業利益は、輸送機器事業は主に自動車の減産の影響を受けたが、産業機器事業における売上収益の増加に伴う数量効果などにより302億円となった。

これらの結果、昨年11月に修正した計画に対し、売上収益は31億円、営業利益は12億円、それぞれ上回った。

地位別の売上収益の推移では、前述のとおり各地域で前期に比べ大幅な増収となっており、中国が最も伸長した。

営業利益における産業機器事業の前年度と比較した増減益要因については、減益要因としては売上収益の増加に伴う労務費、人件費などの固定費の増加により112億円減、変動費比率の影響で34億円減、前年度にその他損失に振り替えていた操業停止期間中の費用の戻りで16億円減となっている。

一方、増益要因としては、売上収益の増加に伴う相乗効果として404億円増、為替の影響で22億円増、その他損益で10億円増となっている。

輸送機器事業の増減益について、減益要因は鋼材の値上げなどにる変動費比率の影響により8億円減、前年度にその他損失に振り替えていた操業停止期間中の費用の戻りで23億円減となっている。

増益要因としては、売上収益の増加に伴う相乗効果として21億円増、固定費の減少で14億円増、為替の影響で2億円増、2020年度に減損損失等のマイナスがあったためその他損益で107億円となった。

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