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ユーザー通信232号2面 半導体デバイス事業、海外事業売上高が前期比増 決算発表 立花エレテック

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半導体デバイス事業、海外事業売上高が前期比増

決算発表 立花エレテック

工作機械低迷も、3Dプリンターによる新技術普及を推進

今期、設備投資復調、半導体伸長見込み国内外とも上向き予測

立花エレテックは5月14日、2021年3月期の連結業績を発表した。

売上高1614億4千万円(前期比5・3%減)、営業利益40億3300万円(同33・2%減)、経常利益43億8800万円(同31・4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益34億5700万円(同21・2%減)。

長引く米中貿易摩擦やオリンピック需要の一巡で景気が減速する中、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて減収減益。半導体製造装置や自動車関連などの主要顧客では、中国経済の回復から、年度後半は前半の需要急減から持ち直すも力強さを欠いた。ただし、今年2月5日に発表した予想を上回る着地となった。

セグメント別では、FAシステム事業は、前期比売上118億7400万円減、同営業利益12億8700万減。産メカ分野は工作機械およびレーザー加工機が低迷したが、3Dプリンターによる新しいものづくり技術の啓蒙・普及など、将来につながる投資を積極的に推進した。

また、製造現場の生産性向上を実現するロボットやM2M(機械間通信)技術を活用した工場の自動化や省人化ニーズへの対応を強力推進したほか、注力分野の各種センサーが物流、半導体向けに、システムの組込み販売として伸長したものの、総じて生産関連設備投資の動きは弱く、主力のプログラマブルコントローラー、インバーター、ACサーボおよび配電制御機器が減少した。

半導体デバイス事業は、前期比売上63億7100万円増、同営業利益4億1300万円減。中国経済が活発になる中、電子部品に回復の動きがみられ、海外では中国を含むアジアの市場が劇的に回復した。

施設事業は、前期比売上25億2500万円減、同営業利益2億6600万円減。オリンピック需要の収束から新規の建設案件は低調、主力の店舗用、ビル用の空調機器が前年を割り込んだ。

その他は、前期比売上10億7100万円減、同営業利益3700万円減。金属部材、自動車向け電子機器製造受託等の案件がコロナ禍の影響を受けた工期延伸により低調に推移。

海外事業売上高は、前期比6億5400万円増。コロナ禍からの早期立ち上がりにより中国を含むアジアの日系・ローカル顧客向けの売上が堅調に推移した。この結果、海外事業売上高比率は14・8%となり、前期比1・2%増加した。

今後の景況については、未だ繰り返されるコロナ禍の波により極めて見通しにくい状況の中で、新規の設備投資の急回復は望めないものの、省力化、効率化を目的としたリニューアルの設備投資需要の復調、半導体分野の伸長を見込み、国内・海外ともに上向くものと予測する。

その上で、22年3月期の連結業績については、売上高は1750億円(前期比8・4%増)、営業利益は46億円(同14・1%増)、経常利益は48億円(同9・4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は33億円(同4・5%減)と予想する。

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