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ユーザー通信226号 第2面:決算短信3連(ダイイジェット工業~立花エレテック~ジーネット)

ユーザー通信 WEB版

決算短信3連(ダイイジェット工業~立花エレテック~ジーネット)

ダイジェット工業

ダイジェット工業(本社=大阪市平野区、生悦住歩社長)は11月6日、2021年3月期第2四半期の決算発表(連結業績)を行った。

売上高は33億3400万円(前年同期比28・7%減)、営業損失は3億1100万円(前年同期は営業利益2億4700万円)、経常損失は3億2千万円(同経常利益2億3700万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は4億9700万円(同純利益1億4900万円)。

このうち、売上高における国内販売は前年同期比35%減、輸出は同19・6%減となり、売上高に占める輸出の割合は前年同期に比べ5・2ポイント増加し46・1%となり、また製品別で切削工具は前年同期比27・0%減となった。

なお通期業績予想については、今年5月12日公表において、新型コロナウイルス感染症による影響を合理的に算出することが困難であることから未定としていたが、直近までの事業環境を鑑み、第3四半期以後、期末に向けて売上高は徐々に回復するものと予測し、売上高は70億円、営業損失は3億5千円、経常損失は3億5千万円、親会社株主に帰属する当期純損失は5億5千万円と修正した。

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立花エレテック

立花エレテックは、11月9日、2021年3月期第2四半期の決算発表(連結)を行った。

売上高は750億8百万円(前年同期比10・5%減)、営業利益は16億4500万円(同45・5%減)、経常利益は17億9千万円(同43・3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は16億6700万円(同25・6%減)。

長引く米中貿易摩擦やオリンピック需要の一巡で景気が減速する中、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて減収減益も、8月7日に発表した第2四半期予想を上回る着地となった。

セグメント別では、FAシステム事業、施設事業は減収・減益。半導体デバイス事業は増収・減益。MS事業は減収・増益。海外売上は顧客の電子部品調達の需要に機を逃さず対応できたことで前年を上回った。

下期の概況は、新型コロナウイルス感染症終息後の経済活動の回復は見通しにくい状況であり、消費と生産の停滞による製造業の設備投資低迷の影響は続くものと思われる。こういった環境の中、自社保有技術の蓄積によるシステムソリューションビジネス強化、半導体事業を国内外一体化した組織体制でグローバル事業として強化し、継続的な収益力の施策とする。

なお、通期予想については、新型コロナウイルス感染症の影響が不確定であるため現時点では未定とし、今後、通期業績予想の合理的な算定が可能となった段階で速やかに開示するとしている。

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ジーネット

ジーネット(本社=大阪市中央区、古里龍平社長)は11月16日、2021年3月期決算発表(連結業績)を行った。

売上高は433億6千万円(前年同期比18・6%減)、営業利益は13億8500万円(同36・9%減)、経常利益は15億6500万円(同34・3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は9億3600万円(同39・9%減)。

コロナ禍による経済減速の影響を受け大幅な減収減益となったが、計画達成率では売上高は未達(97・2%)も、売上総利益(100・7%)、営業利益(101・1%)、経常利益(101・0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益(101・8%)は達成した。

全事業セグメントが減収となる中で、セキュリティ事業とFAシステム事業が増収を確保した。コロナ感染対策のサーマルカメラ関連と大口プロジェクト案件によりセキュリティ事業が前年同期比88・7%増、FAシステム事業は3月末受注残(同78・0%増)の売上計上により同35・0%の増収となった。

一方で工作機械事業は需要減少により前年同期比42・7%減、自動車向け機械工具事業は自動車生産工場停止や新車販売不振の影響により同31・7%減となったが、下期への取り組みとして、工作機械、FAシステムでは国内自動車生産回復に伴う小型車向け設備投資に期待する。

その上で、下期業績については、通期予想を据え置き、上期実績を差し引き算定、上期売上未達により下期売上は増加、利益は上期達成により下期減少をポイントとし、売上高は485億3900万円、営業利益は11億1400万円、経常利益は13億4百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は8億1300万円を予想する。

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