ユーザー通信 209号 製品リリース:ワルター
ワルタージャパン
ステンレス、難削材向け最新チップブレーカー『HU5』発売
ワルター(ジャパン本社=名古屋市中村区、今江博之社長)は、ステンレス(ISO M)および難削材(ISO S)向け最新チップブレーカー『HU5』の販売を開始した。
新しい片面使いの HU5チップブレーカーチップにより、切り込み量および送り量を増やして生産性向上を達成できる。両面使いチップと比較してホルダーとの接触面が大きく安定性が向上するため、大きな切り込み深さおよび送りを設定できる。フィールドテストにおいて、切りくず排出量は従来の10・71 l/hから18・36 l/hまで増加した。
安定性向上のほかに、チップブレーカー形状およびTiger.tecR Silverチップ材種も工具寿命の最大75%延長を達成する重要なファクターであり、このチップブレーカーは、ステンレス鋼および難削材の重荒加工向けに開発された。
具体的な用途として、石油・ガス産業におけるSUS316の大型バルブ部品、または航空宇宙産業におけるインコネル/チタンなどの大型ワークがある。
主切れ刃はネガランドにより保護され、硬化部加工時における切れ刃の破損を防ぎ、鍛造部品における黒皮加工においても最適なパフォーマンスを発揮し、断続切削や難しい加工の状況にも等しく使用できる。
曲線形状の主切れ刃および深いブレーカー溝により、高い送り量においても切削抵抗は低く、切削熱の発生も抑えられる。コーナーR部は可変すくい角となっており、切りくず生成をしやすくして工具寿命を延長する。
HU5チップブレーカーはCNMM、DNMMおよびSNMMのチップ形状がレパートリーされ、ステンレス(ISO M)および難削材(ISO S)向けISO旋削製品ファミリーの一部となる。
ワルターは、製品ファミリー全体で12種類のチップブレーカー、6種類の工具材種、精密クーラント旋削工具、セラミック/CBNチップをレパートリーしている。
2019年7月12日