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新会社『ユニソル』設立へ、マルカとジーネットが経営統合

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「UNISOL」をブランドとするフルサト・マルカホールディングス(本社=大阪市中央区、古里龍平社長)は4月7日、マルカビルにて主要業界紙向けに2024年12月期決算説明を行った。その中では特報として、ともに機械・工具セグメントに従事するマルカとジーネットを経営統合し、来年(26年)1月に新会社「ユニソル」を設立する旨が語られた。グループ内の事業再編で、「事業責任の明確化」「自分事化」による新たなシナジー創出に取り組む。

通期決算では減収減益を報告。連結売上高は1617億1600万円、前年比6・5%減少。営業利益は38億6千万円、前年比32.3%減少。親会社株主に帰属する当期純利益は46億1300万円となった。古里社長は、「売上高は機械・工具セグメントの減少。営業利益は減収に加え人件費の増加を中心とする販売管理費の増加を要因」と説明。また、セグメント別では「機械・工具同様に、建設資材が0.7%ではあるものの減少。建設資材、IoTソリューションは増収増益。機械・工具については、海外においても中国、北米の落ち込みが足を引っ張った」と続けた。

その上で、今期25年12月期における業績予想は、すでに回復傾向にある機械・工具セグメントの増収を筆頭に、全体で下期の増減率が高く見込まれており、売上高1700億円、営業利益45億円、当期純利益を33億円としている。

なお、中期経営計画(22~26年)については最終年度定量目標を修正。「計画時に比較し市況の悪化により、26年12月期の売上高を当初の2千億円から1800億円としている」と見直しの理由を述べた。

その他のトピックスとしては、AIを活用した次世代ロボット制御技術『Eureka Conntroller』を誇る「Eureka Robotics」(本社=シンガポール)への出資、監査等委員会設置会社への移行などにふれた。

さらに、同社営業本部の大谷秀典常務取締役からは、「志している感動提案を販売店を通じていかにエンドユーザーに伝えるか、これを基軸に営業を展開している」と営業方針が語られ、直近の中部および大阪での機械加工システム展の開催状況に言及。「メーカーさんと共にジーネット社員が加工実演に取り組むことで、ユーザーさんとの相互理解を深めることに注力した」など、実例を紹介した。

このほか、今秋の名古屋での「メカトロテックジャパン2025」への出展計画、問題解決型提案カタログ「EG solution」の発刊、ジーネットブランド「ギガ・セレクション」の新商品として「4枚刃超硬ラフィングエンドミルRCEM440新サイズ」の開発等、現状と今後の取り組みついて説明が続いた。

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