DMG森精機、伊賀と奈良の太陽光発電システムの発電を開始

DMG森精機(グローバル本社=東京都江東区、森雅彦社長)は、サステナブルな社会の実現を目指し、グローバルで太陽光発電システムの導入を進めている。そんな中、かねてから段階的に設置を行っていた伊賀事業所(三重県伊賀市)と、2025年4月に世界最大級の自動化システムソリューション工場として開所する奈良事業所(奈良県大和郡山市)の太陽光発電システムが、全量の発電を開始した。
グループ最大の生産拠点である伊賀事業所では、2022年8月より3期に分けて、工場棟屋根への太陽光パネル設置工事を開始。2025年2月より、パネル設置面積約13万㎡、パネル容量約13,400kWの国内最大級となる自家消費型の太陽光発電システムで全量の発電を開始した。年間発電量は約1,400万kWhで、伊賀事業所の年間電力需要の約30%を賄う。これにより、年間約6千tのCO2排出量を削減できる(樹齢80年・樹高30mのクスノキ約20万本分の年間CO2吸収量に相当)。


▲伊賀事業所 国内最大級の太陽光発電パネル
また、現在改修工事を行っており、世界最大級の自動化システムソリューション工場として今年4月に開所する奈良事業所にも、伊賀事業所と同様に、テス・エンジニアリング(本社=大阪市淀川区、髙崎敏宏社長)が提供するオンサイトPPAモデルを活用した発電システムを導入し、2024年11月より、パネル設置面積約29,000㎡、パネル容量約3千kW、年間発電量約3百万kWhで、奈良事業所の年間電力需要の約30%を賄う。これにより、年間約1,300tのCO2排出量を削減できる(樹齢80年・樹高30mのクスノキ約43,300 本分に相当)。

▲全量発電を開始した奈良事業所の太陽光発電パネル
DMG森精機は、電力需要の変動や燃料問題に左右されない長期にわたる安定電源を確保し、事業の継続と再生可能エネルギーによるCO2排出量の削減を実現するため、グループ全体への太陽光発電システムの導入を進めている。2026年にはグループ会社のマグネスケール奈良事業所、2027年には新潟県長岡市のグループ会社の新拠点でも、太陽光発電を開始する予定。
また、伊賀・奈良事業所にはそれぞれ1,000kWh、600kWhの蓄電池を設置し、土・日曜に発電された余剰電力を備蓄する。災害停電時には、災害対策室ほかの主要オフィスの空調・照明用電源やサーバー用電源などとして、初動対応の約10時間分をカバー。さらに、伊賀事業所では、既設の自家発電設備をバックアップ電源として活用し、太陽光発電システムとハイブリッド運転することで、平時の約7割の電力負荷で3日間以上の工場操業に必要な電力を供給し、事業継続することが可能。なお、伊賀事業所では2024年6月より、4台のEVやPHEVを導入し、災害停電時には近隣の避難所まで派遣して電力供給を行う。さらには2025年4月より、新たに15台のクリーンな電力を供給するEV充電器を設置し、利便性を図ってマイカー通勤の社員に対するEV導入のサポートも行なっていく。
DMG森精機は今後も再生可能エネルギーの活用拡大を図るとともに、CO2排出量削減への取り組みを加速し、 サステナブルな社会の実現に貢献していく。
2025年3月27日