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【連載】ツーリングコンシェルジュ・清水浩の 『工具需要の視点』特別編㊷

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リーマ外観上の違い6種類〈後篇〉

 添付スケッチ(ⓐ~ⓕ)は、前号(7月・267号)で紹介した通り、一般的なリーマではなく、設計力と製作力、および使う技術が合致する必要があります。次回では、さらに10種類を紹介する予定です。

ⓐ~ⓒは前号でポイントを説明しました。今回のⓓはわかりやすいドリルリーマです。ⓒは基本的にはドリル形状ですので、精度が不安定ですが、本案はリーマ刃型ですので真円度や内径は安定しています。製作は技術を要しますが、一本ですのでⓒと同様、短時間で加工でき、機会があればトライいただきたいと思います。

ⓔは長い期間使用されているガンリーマです。限定された加工の工具として重宝されていると思います。私の現勤務先も、「ガンリーマ加工専門業者に依頼」と営業担当者が指示しています。類似工具として、ガンドリルも実績があり、加工穴の精度を勘案しながら採用いただきたいものです。

ⓕは、シェルリーマといわれています。Shell=貝のイメージから命名されていますが、刃型は一般リーマの後方を切断した形状です。一般的にφ40以上に採用され、回転させる特殊アーバを介して使用します。

(続く)〈清水浩〉

 

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