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ユーザー通信232号3面 日本機械工具工業会  定時総会開催

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日本機械工具工業会  定時総会開催

退任あいさつで石川前会長がWCTCへの思い語り、業界団体の存在意義問う

新会長に田中徹也氏(三菱マテリアル)

6月4日、日本機械工具工業会(以下、JTA)の第7回定時総会が、会場参加(アーバンネット大手町ビル 東京會館)とオンライン視聴併用で開催され、正会員および賛助会員、関係者ら総勢159名(申込時点)が出席、参加した。

議案審議では役員改選期にあたり、新役員選出のあと、正・副会長の承認に関し、新会長に田中徹也氏(三菱マテリアル 執行役常務加工事業カンパニープレジデント)、新副会長に北山恭氏(不二越 取締役工具事業部長)、佐橋稔之氏(住友電気工業 常務執行役員)、山本誠司氏(サンアロイ 代表取締役社長)、寺島誠人氏(東鋼 代表取締役社長)が選出され、それぞれ就任した。

続いて、令和3年度の『生悦住賞』は田中義一氏(元鈴木工機)と村上次郎氏(マコトロイ)が受賞。

同『新庄(陰徳の士)賞』は桑本一彦氏(アライドマテリアル)はじめ13社13名が受賞。

また、令和3年度当初生産額見通しを前年同期比113・6%(13・6%増)の4194億8100万円とする旨、さらに、総務、技術、環境、国際の各委員会からの報告事項が続いた。

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2年間の任期を終えた石川則男前会長(オーエスジー代表取締役会長 兼 CEO)による退任あいさつの内容を、ここでフォーカスしておきたい。在任中の謝辞を兼ねて、概ね、次のとおり述べた―。

新型コロナウイルス感染拡大というパンデミックの中で、会長として役立てたか自信はないが、2022年に日本開催が予定されていたWCTC(世界切削工具会議)は誠に残念ながら中止となった。そんな時、世の中にはたくさんの業界団体があるが、度々、業界団体の存在意義とは何なのだろう? と考えることがある。

我々JTAは、政府からの認可による団体ではなく、経産省を通じて政府にお願い事をするということも、ほとんどないと理解している。

しかしながら、昨今議題に上がることの多いカーボンニュートラルの話題や、米・トランプ政権時代の貿易問題などを考えれば、いつ何どき、どのようなものが、関税の標的に成り得るということが、ないわけではない。

そういった場合、個々の会社で対応することは極めて難しく、こういう時こそ、業界団体は、いわば一種の保険のようなものであると割り切って、ということもあろうかと思う。

そしてその際には、JTAだけでなく周辺の団体とも協力関係を常につくっておくことが、いざという時に必ず役に立つと思う。

また、ISOはじめ工業規格など様々な規格は、他の地域・国の主導によって、何らかが制定されてしまった後の動きは相当難しい。ということは、日本の団体として一定の影響力は維持しておきたいと願う。

そういう意味では、WCTCとは、人脈づくり、コミュニケーションづくり、そして我々団体の中のスムーズな意見交換といった大きな機会になる。

22年にほど近い、近未来での日本開催へ思いを馳せたい。

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