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ユーザー通信211号 8面:大機器協 社会見学会で「万博・IR」を知る

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大機器協

社会見学会で「万博・IR」を知る
2本の講演会を204名が聴講

大阪機械器具卸商協同組合(大機器協)は8月26日、組合活動における社会見学会として、トラスコ中山大阪本社(大阪市西区新町)を会場に講演会を実施し、組合員48社・71名、メーカー会員69社・126名、他関係者7名の合計204名が参加した。

今回の題材となったのは、昨年11月に決定した大阪・関西万博開催を受けての『2025年 日本国際博覧会の概要について』と、同会場予定地に隣接する夢洲(ゆめしま)にて大阪市・大阪府が誘致を進める『大阪IR(統合型リゾート)実現に向けて』の2本(IRについては折しも、前日に横浜市が誘致を表明したタイミングでもあった)。

講演会に先立ち、進行を務める社会見学委員会委員長の木村吾郎副理事長(カツヤマキカイ社長)があいさつに立ち、「いずれも、インフラを始めとし、今後の大阪・関西経済を大きく活性化させることが予測される。具体的な動きは現在のところ未定の部分が多いと思われるが、現在推進中の当事者から、それぞれ話を直接聞ける貴重な機会になる」と述べた。

さらに、中山哲也理事長(トラスコ中山社長)は、「1970年の大阪万博当時は小学校5年生で、13回訪れたが、あんなに凄い博覧会はなかった」と述懐したあと、組合活動にふれ、「協同組合の一番のメリットとは、人と人との出会いだと思う。きょうも1枚でも多くの方々と名刺交換を」と促し、あいさつとした。

講演会ではまず、大阪・関西万博の開催について、2025年日本国際博覧会協会 総務局 総務部 広報報道課の西岡加奈代係長より、「公衆の教育を主たる目的とする催し」との定義に始まり、これまで万博がきっかけで生まれたもの、広がったものとして、電話、エレベーター、ファミレス、歩く歩道・・・等を挙げながら、大阪・関西万博では「SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた万博」「新たな社会『ソサエティ5・0』の実現」をめざすとまとめた。

続いて、大阪IR実現に向けては、大阪府・大阪市IR推進局 推進課の高木隆介課長補佐が、IR立地でめざす大阪の姿を、概ね「大きなニーズと将来性があり、経済効果の大きい観光分野を基幹産業にしていく必要がある」をベースに説いた。

また、IRとは直接関係はないものの、インバウンドによる大阪観光で満足度が高いのが「箕面の滝」と池田市の「カップヌードルミュージアム」であり、消費においては9泊・15万3千円が全国平均のところ、大阪では4泊・10万8千円であるなどのデータも交え、語った。なお大阪IRは、万博に先立つこと1年、2024年の開業をめざしているという。

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