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【JIMTOF2024】岡本工作機械 「脆性材加工」などテーマに8機種展示

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岡本工作機械製作所(本社=群馬県安中市、石井常路社長)はJIMTOF2024で、塗工装置部品を加工する超精密門形研削盤、レンズ金型向けの超精密平面研削盤、脆性材加工に特化しロボット対応したグライディングセンタ、省エネ・省人化オプション搭載の精密平面研削盤など、計8機種を展示し、未来のものづくりへつながる製品、加工技術を提案する。

このうち、昨今の研削加工現場で期待されるEV製造と半導体製造装置に欠かすことのできない「脆性材加工」の需要に応える機械をピックアップし、特長や実演内容等について紹介する。

CNC超精密門形平面研削盤『UPG208CHLi2』は、左右と前後軸に油静圧スライド・リニアモータ駆動を採用。独自の6面拘束スライド方式を採用し、非接触と浮き上がりの均一化によりμⅿオーダーの平面度と面粗度を実現する。EV製造におけるモータコアの積層金型やバッテリー塗工でのスロットダイの超精密加工の実績が豊富であり、ブースでは、スロットダイの展示とストレッチの真直度測定のデモンストレーションを行う。

脆性材加工に特化したグラインディングセンタ『UGM64GC』は、回転テーブルを含む4軸構造で、粉塵や加工液による摺動面へのダメージを軽減すべく、摺動面を機械上部に設計している。オートツールチェンジャにて最大20本のといしや機上計測用のタッチプローブなどが取付、自動交換が可能。ブースでは、ロボットによるワークの自動搬送、自動加工サイクルのデモンストレーションを実施する。

2軸単独駆動の精密内面研削盤『IGM15NCⅢ‐2B』は、といしを交換せずにワンサイクルで内面・外径・端面など複数の研削面を加工可能。オプションの工作主軸NC旋回によりテーパの自動加工にも対応する。

自動化と汎用性を兼ね備えた汎用平面研削盤『PSG52SA1』は、オプションの機上計測ユニットを実装することで、手動操作でワークの厚み計測ができ工程集約に貢献する。さらに計測数値の算出により、といしの当て込みの自動化が可能となった。新機能として、別端末で加工状況の確認ができる「遠隔監視システム」と、待機電力を削減する「省エネモード」を初公開する。

また同社では、ものづくりにもSDGsが求められる現在、研削盤の製造開発にも自動化・省エネ・省人化などが重要視されていることから、「サステイナブルな社会の実現」をテーマとし、展示に臨む。

【小間番号・E2030】


▲前回JIMTOF2022出展時の「UGM64G」と賑わうブース前のようす

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