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日伝 事業方針説明会で新中計披露、最終26年度「過去最高益の達成狙う」(福家社長)

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アぺルザの子会社化で、DX戦略を促進

日伝(本社=大阪市中央区、福家利一社長)は5月8日、大阪市北区の帝国ホテル大阪に主力仕入先の代表を招き、「2024年度(第74期)事業方針説明会」を開催した。

福家社長からこの4月からスタートした第4次中期経営計画での重点施策や投資戦略をはじめ、ものづくり産業向けオンラインプラットフォームを運営するアぺルザ(横浜市中区、石原誠社長)を子会社化した目的等を説明し、自社ならびに製造業界でのDX導入を促進する方針を示した。

説明会でははじめに、福家社長が同日に発表した2024年3月期決算内容を説明。連結売上高は前期比3・6%減の1,269億1,200万円、営業利益は同7・6%減の58億9百万円、経常利益は同4・8%減の64億3100万円、当期純利益は同5・9%減の46億7,400万円で、福家社長は、「第3次中計最終年度の業績は減収減益となったが、計画比では営業利益と経常利益が3・7%増、当期純利益が8・7%増と利益では多少上振れした」と述べた。

続いて、新たにスタートした第4次中計「New Dedication 2026~新たな貢献へ」の業績目標について、最終年度の26年度は連結売上高1,500億円、営業利益66億円、経常利益70億円、当期純利益50億円を設定し、「過去最高益の達成を狙う」と強調した。

また、重点施策として、メインテーマに「顧客価値の最大化」を掲げたことにふれ、「昨年、制定した当社のパーパス『つくる人・つかう人の想いを繋ぎ、誠実にモノづくりの未来に貢献する』に基づき、すべての顧客が市場で評価され存在価値を発揮していただくため、日伝の機能と役割を最大限に発揮してサポートしていく姿勢を示した」と表明。具体的には、市場戦略として、①パートナー戦略②成長市場でのビジネス拡大③社会・環境課題ビジネスの取り組み、に加え、コーポレート戦略として、①人財戦略②投資・財務戦略③業務改革DX④BCP、などのサステナビリティ経営に注力するとした。

パートナー戦略では、卸代理店・直販代理店として世の中の変化に対応した役割と責務を展開し、顧客である販売店や製造ユーザーへの供給窓口として、「仕入先メーカーの皆様と連携し、『戦略的協働』から『パートナーシップによる共創へ』の活動を推進する」と強調。

さらに、成長市場でのビジネス拡大については、顕在化していない課題にも発案・提案するイニシアティブ機能、複数のものを組み合わせ、一つのものを創り上げるインテグレーション機能、海外現地法人との連携を強化するブリッジ機能など、これまで培ってきた機能と経験値を掛け合わせた『日伝力』を発揮するとともに、社会・環境問題への具体的な対応事例を紹介し、協力を求めた。

次いで、投資戦略として東部第2物流センターの新設や半導体需要に対応した熊本での物流倉庫拡大などに加え、山善と共同運営してきた「プロキュバイネット」を1月より日伝の100%子会社としたことを明らかにした。

さらには、3月25日に公表したアぺルザの子会社化について言及し、同社の石原社長を紹介。登壇した石原社長は、同社の事業活動であるモノづくり業界でのセールス・マーケティングDX支援の重要性を指摘。「日伝グループのスタートアップ企業として、DXの先行モデルを構築し、業界全体の発展に貢献したい」とアピールした。

引き続き、日伝の福家社長は、「製造現場を支える専門商社としての当社のノウハウと仕入・販売ネットワークを最大限に活用し、社内のDX化推進とともに、アぺルザのDXアプリケーション・コンテンツ・サービスを、モノづくり関連企業に幅広く提案することで、企業のDX導入促進と労働人口減少等の課題解決を実現させ、皆様と共にさらなる成長を目指す」と決意を示した。

この後、前明石市長で弁護士の泉房穂氏による講演会に続き、懇親会に移った。日伝・岡本賢一代表取締役専務執行役員営業統括の開会あいさつの後、出席者を代表して椿本チエインの揚田利浩上席執行役員パワトラグローバルビジネス統括のあいさつと乾杯発声で開宴、日伝・森田淳二取締役常務執行役員営業推進本部長の閉会あいさつで散会した。


▲日伝・福家社長               ▲アペルザ・石原社長

▲日伝・岡本専務               ▲椿本チエイン・揚田上席執行役員

▲泉房穂氏講演                ▲役員紹介で勢ぞろい

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