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ユーザー通信194号 サンドビック コロマント会総会を開催

ユーザー通信 WEB版

「リーマンショック以降では最高の結果」を報告(2017年度)
2018年フォーカス・・・生産性向上プログラム(PIP)の流れを全国展開へ

サンドビック コロマントカンパニー(本社=名古屋市名東区上社)は2月、主力販売店で構成するコロマント会の平成30年総会を開催した。
2月15日の名古屋マリオットアソシアホテル(名古屋市中村区)での中部日本総会では白栁秀雄会長(大誠社長)が、同23日の帝国ホテル大阪(大阪市北区)での西日本総会では有本浩三会長(有恒精機商会社長)が、総じて「今年も必ず良い年になる。国をあげて生産性向上がテーマとなるなか、販売力を上げるビジネスチャンスだと思う」旨あいさつとした。
サンドビック社長 兼 コロマント サウスアンドイーストアジア ジェネラルマネージャーのマイケル・エネベリ氏による、サンドビックグループと切削工具部門全体の動向について、サンドビック スウェーデン本社 旋削工具部長のミア・ポールセン氏の講演(旋削加工再考)、優秀特約店表彰、成功事例発表(中部=松原機工、西日本=伸榮商会)に先立ち、サンドビック コロマントカンパニー 高屋政一カンパニープレジデント(※写真)はあいさつをかね、主に次の内容をメーカー報告とした。
まず、コロマントカンパニー(日本)の2017年度を振り返れば、09年を100とする指標で17年は168(対前年比では10%弱の増)。リーマンショック以降では最高の結果となった。
市場自体の活況に乗り遅れることなく流通ビジネスが機能し、牽引したことが大きい。加えて、ここ数年、最重要課題として取り組んだインサート(チップ)の数量が拡大し、同時にソリッド工具を大きく伸ばせた。さらに、年間を通し四半期毎に設定した集中的注力製品(サイレントツールなど)の売り上げ増が、良かった点として挙げられる。
一方、昨年の当総会で掲げた、PIP(Productivy Improvement Program=生産性向上プログラム)にリーン(Lean=無駄を排除)の手法を加え、ユーザーの改善活動に入り込み、生産性の向上に貢献するプログラムの導入が遅れたこと。また、旋削加工の常識を変える画期的な新製品として高い目標を立てた『コロターン プライム』の苦戦。さらに、業務のプロセス改革や物流関係のシステム変更時の混乱を反省材料としたい。
そのうえで18年は、優位性の高い工具、コンポーネントソリューションによるロボットや半導体製造装置といった有望市場セグメントへの浸透・開拓。高付加価値製品(新製品・注力製品18品目)の拡大。ユーザーに対する問題解決力として、PIP/Leanによる価値提供営業をフォーカスとする。
なかでも、部分的ではない全体を見た改善を視野に入れたPIP(生産性向上プログラム)の流れについて、昨年はパイロットプロジェクトのみ実施に留まったものの、今年は全国的に展開していきたい。

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