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初開催「未来モノづくり国際EXPO」は試金石となったか― 大阪・関西で渇望される「既存に代わるものづくり展示会」

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大阪府が大規模展示会出展を支援 ものづくり中小企業に対し経費補助 第2期応募受付中

インテックス大阪では5月10~12日の3日間、「未来モノづくり国際EXPO2023」が初開催され、13210人が来場した。同展は、2025年の大阪・関西万博の機運醸成を図っていく展示会として、各分野で優れた技術力をもつ187社・団体が出展。このうちオーエスジー(写真①)は、このところの非鉄系小径の流れを汲んだ『銅電極用DLC超硬エンドミル』を参考出品した。同製品は4月に開催された東京インターモールドのファナックブースにて共同出展(ROBODRILLシリーズの銅電極高精度・高能率加工)したが、単独のオーエスジーブースとしては本邦初公開となった。他方、日本AM協会の企画展示として臨んだ立花エレテック(写真②)は、進化する3Dプリンティングの技術をサンプル造形や事例で紹介し、「未来のモノづくりに合致したのか? むしろ3D専門の展示会よりも来場者の取っつきは好感触だった」とブース担当者は話す。会場ではこのほか、「コンセプトが漠然としている」や「このイベント自体が何を『推し』なのかがわからない」といった戸惑いの声が拾える中、総じて「大阪・関西でインターモールドなど、既存に代わるものづくり展示会が欲しい!」と渇望する意見は多く、その模索としての出展、来場が多かったと感じた。

そんな中、大阪府は今年3月20日から、国内で開催される大規模な展示商談会を活用し、販路開拓をめざす大阪のものづくり中小企業に対して、販路開拓に必要な技術や知識等を習得するための講習会と出展に対する経費補助を行っている。現在は7月28日(金)までの第2期(展示商談会の開催期間)応募期間中であり、引き続き第3期として10月27日(金)までの応募期間となっている。事業内容は、出展講習会の実施と出展に係る経費の一部補助で、25万円を上限として補助対象経費(小間料金および装飾経費)の1/2以内を補助する。加えて、出展前後における課題解決アドバイスを実施する。補助する対象展示商談会は指定されており、第2期以降では主に次の通り。

■『第26回関西日本ものづくりワールド』/2023年10月4日(水)~6日(金)/インテックス大阪(RX Japan主催)■『モノづくりフェア2023』/23年10月18日(水)~20日(金)/マリンメッセ福岡(日刊工業新聞社主催)■『メカトロテックジャパン2023』/23年10月18日~21日(土)/ポートメッセなごや(ニュースダイジェスト社主催)■『高精度・難加工技術展2023/2023国際ロボット展(および同時開催展)』/23年11月29日(水)~12月1日(金)〔国際ロボット展は12月2日(土)まで〕/東京ビッグサイト(日刊工業新聞社主催)■『第16回オートモーティブワールド/第38回ネプコンジャパン(および同時開催展)』/24年1月24日(水)~26日(金)/東京ビッグサイト(RX Japan主催)。

なお、補助金の交付決定を受けた事業主はハートフル条例第17条第1項の規定により、障がい者の雇用状況の報告、未達成の事業主については雇入れ計画を提出する必要がある詳細・問い合わせは、大阪府 商工労働部中小企業支援室 MOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)→https://www.pref.osaka.lg.jp/mono/shuttenshien/index.html

▲写真①              ▲写真②

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