ユーザー通信:日本ものづくり業界の発展に寄与できる情報媒体 UT-net.jp

ユーザー通信 248号 4面 :セコ・ツールズ 調整サービスが30%超え成長達成、拡張継続    

ユーザー通信 WEB版

セコ・ツールズのポートフォリオでも急成長を遂げるエンドミルおよびドリル領域のひとつとして、ソリッドラウンド工具の調整サービス利用が2022年に30%を超える成長を達成した。

セコ・ツールズの工具調整は、ユーザーに大幅なコスト節約をもたらすばかりではなく、再研削/再研磨した 工具比で、元の性能を85~95%も回復できる。調整した工具は、パラメータの再調整が不要で、性能を低下させることなく、最新の加工戦略(例:ダイナミックミリングでは、切削時に工具径のごく一部のみ接触)に対応する性能を発揮する。またメーカーは、サステナビリティを大幅に向上して、1部品加工あたりの排出量、および未使用の原材料から新たにソリッドラウンド工具の生産に必要な排出量を削減できる。

調整と再研削

再研削プロセスでは、工具の刃先を研磨する。一方、セコ・ツールズの調整では、ラウンド工具を新品の特性と性能とほぼ同じレベルまで再生し、この品質レベルを保証する。この ような保証は、特に無人の自動運転時のプロセスの安定性を考慮すると、現代の作業現場で求められるものである。

セコ・ツールズのプロセスのメリット

セコ・ツールズの工具調整には、新品の工具製造と同じプロセスが適用される。このプロセスには、同じ機械工具タイプの同じプログラム、同じホイールタイプ、新品の工具生産時に適用されたものと同じコーティングの再適用など、関連の研削手順がすべて含まれている。セコ・ツールズは、工具および元の工具/最新の仕様に最適の調整プログラムを特定して、必要な微細特性や形状特性をすべて適用する。 さらに、セコ・ツールズの調整は、同じツールに通常2~3回適用できるため、耐用期間を大幅に延長できる。各調整サイクルは、セコ・ツールズ グローバル調整リードのRuud Zanders氏に従って実施され、新品の工具価格の半分から1/3分までコストレベルを抑える。Zander氏によると、「この節約は1+3=2(新品の工具コスト+3回の調整=新品の工具2個)の等式で簡単に計算できる」という。

調整による循環型経済への貢献

セコ・ツールズの調整プログラムは、循環型経済の3つの基本原則(廃棄物と汚染の防止、製品と原材料の循環、自然再生)に貢献し、作業現場がラウンドツールのライフサイクルを最大限まで延長し、製品の耐用期間を延長しながら、環境影響を緩和できる。調整を通じて工具を再利用して、最終的にリサイクルできる。

プロセスとしてのリコンディショニング

 ①添付のフォームに記入するか、セコ・ツールズ(英国)カスタマーサ―ビスチームまで問い合わせ→②工具を元のパッケージに梱包して、セコ・ツールズ(英国)まで配送を手配→③回収した工具は、再研磨し、コーティングを施して、元の形状に再生する。各工具にはトレーサビリティのためのレーザーマークが施されている→④再研磨の完了後、工具を点検して、再梱包する→⑤セコ・ツールズより、3週間以内に「新しい」工具を返送する。

▲Seco Tool Reconditioning Box

» «