news-牧野フライス製作所 新コンセプトマシニングセンタ2機種を発表
牧野フライス製作所
新コンセプトマシニングセンタ2機種を発表
牧野フライス製作所(本社=東京都目黒区、井上真一社長)は、5軸制御立形マシニングセンタ『DA300』(自働化パッケージ)および立形マシニングセンタ『v61』の販売を10月20日から開始しており、 同日より名古屋で開催されたメカトロテックジャパン(MECT)2021に両機とも出展した。
環境意識の高まり、デジタル化の加速、働き方の変化など、製造業における外部環境は大きく変化しており、金属加工の世界においても、これまでとは異なる価値を創造することが求められている。
『DA300』
(自働化パッケージ)
生産現場、特に活況な部品加工市場における主たる課題として、 「機械段取り(準備)時間が過大」=時間外など残業時間の増加、「スケジュール作成が複雑」=機械オペレーション以外の作業発生、「プログラミング待ちで作業停滞」=専門職スタッフの必要性、負担の偏重、が挙げられる中、同機は連続長時間運転を実現する機能を搭載し、ユーザーの負担軽減と生産性向上の両立、 無駄なアイドリング時間の削減(環境への配慮)を実現した。主な特長は次のとおり。
①【統合された自働化システム】機械本体と一体化した、工具自動交換装置(ATC)とワークストッカ40棚にて、最小のス ペースで最大の生産性を実現。スケジュール管理ソフトも標準で搭載、機械前で作業を完結させることができる。
②【新たなコンセプトのワークパレット】新たに採用した「ポリゴンテーパ方式」パレットにて、信頼性に加え、3D方向での位置誤差を最小化。
シンプル、コンパクトな形状にすることで、ワーク干渉なども容易に把 握でき、プログラム作成時の負担も軽減する。
③【連続稼働を担保する信頼性】連続稼働を遮り、オペレータを悩ませる加工時に発生する切りくず処理を、自重で落下することでオペレータの清掃作業を解消し、機械の停止時間を最小化する。
『v61』
生産現場における主たる課題として、 「プログラム作成の負担」=プログラミング教育や専任スタッフ確保が難しい、「機械オペレータの確保」=熟練スタッフの退職、技術者の採用が困難、 「限られた時間での生産」=機械停止、メンテナンスは最小限にしたい、といったユーザーの作業負担軽減と生産性向上の両立を同機は実現している。
主な特長は次のとおり。
①【作業者の負担を軽減するソフトウェア】機械を動作させるためのプログラム作成作業は最も負担がかかる。
同機ではプログラム作成を自動で行う「マシニングプロセッサー」を搭載することで、作業効率を格段に向上させる。
②【機械停止、故障を最小化する構造】同社横形MCで実績のある一枚カバーをY軸テレスコカバーに採用することで、切りくず起因のトラブルを防ぐ。
サーボモータ駆動のATCシャッターは信頼性に加え、動作時間の短縮も実現する。
③【高剛性と高加減速の両立】高剛性な構造体(ベッド部)とスラントコラム構造を採用し、多種の被削材へ対応できる加工能力と高い加減速を両立した。
高い加減速は部品加工にて求められる、非切削時間の短縮にも寄与する。
なお出荷時期は、DA300が2022年4月より開始予定、v61はすでに10月より開始している。
2021年12月29日