ユーザー通信231号6面:ミツトヨ 「匠マイスター制度」で技能伝承強化
ミツトヨ
「匠マイスター制度」で技能伝承強化
創業100年に向け旧来の「師匠制度」を見直し発展
ミツトヨ(本社=川崎市高津区、沼田恵明社長)は、さらなる高精度な精密測定機器の製造を目的に、従来までの技能伝承の仕組みを強化したミツトヨ『匠(たくみ)マイスター制度』を開始し、 4月1日に初代の匠マイスター10名を任命した。
ミツトヨは1934年の創業以来、マイクロメータ、ノギスなどの測定工具をはじめ、座標計測機器、形状測定機器、画像および光学測定機器など多数のシステム機器商品をグローバル市場に提供する中で、近年は特に多様化する産業構造において、IoTや自動化促進にも連携した高度な技術・技能が求められている。
同社は創業当初より技能育成、技能伝承を大切にし、1990年代には「師匠制度」という同社独自の技能者 育成制度を導入し、師匠、師匠補を任命し技能の伝承活動を行ってきた。
また、「Made in Japanのもの作り」を社の方針として掲げ、日本国内工場を中心とした品質の高いもの作りを強化しているが、変化の激しい各産業界の要求に応えるべく、より高度な技能を持つ技能者の育成が必要と判断し、旧来からの「師匠制度」を見直し発展させた匠マイスター制度を新設した。
新制度では、「社内外において余人をもって代えがたい卓越した技能」を有する者を匠マイスターとして任命し、高度な技能を発揮することのできる新製品の試作や製品開発・製造などへの従事とともに、 その活動を通じて実戦的に後継者への技能を伝承することも重要な活動と位置付けており、より幅の広い人材育成にも貢献できるものと考えている。
今年で創業87年となるミツトヨは、こうした活動を通して、これからも創業100年に向けて、精密測定を支える重要な技能を確実に伝承し、ミツトヨだけが供与できる盤石な計測技術により、ユーザーへ品質の高いサービスを提供していく。
2021年5月31日