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ワルタージャパン、ポイント交換式ドリルなどラインナップ追加

ニュースリリース ユーザー通信 WEB版

2025年新製品第一弾を発表

Walter AG(ワルタージャパン=名古屋市中村区)は、新型ポイント交換式ドリルや超硬ドリルなど穴あけ工具を中心に新製品を発表し、2025年4月より販売を開始した。

Drion・ tec™ D-Spadeは、ワルターが世界に先駆けてラインアップした2コーナー使いのポイント交換式ドリルとなる。2コーナー使いにより経済性に優れるだけではなく、ドリル先端の6か所にクーラント吐出口を設けており、切りくず処理性と冷却性を向上。ダブルマージン仕様とセンタリング性に優れた刃先形状により、加工精度も優れている。

ポイントチップの材種は鉄・鋳物加工に適したWPP25を採用しており、これらの被削材を用いる建設機械や農業機械、工作機械などの産業に適した工具となっている。

また、鉄・鋳物加工に特化した超硬ドリルDrivox・ tec™ Ikon Supreme DD170も同様にこれらの産業分野での活用に適している。ワルターの超硬ドリル工具専用最新コーティングテクノロジー Krato・ tec®を採用しており、より高い加工条件、より長い工具寿命で顧客の生産性向上に寄与する。

ワルターは、ミーリングや旋削、穴あけ、ねじ切りといった広範囲のラインアップで世界中の顧客に製品を届ける総合切削工具メーカーであり、総売り上げの25%以上を新製品が占めるイノベーション企業でもある。今回ラインアップに加わった新製品を通じて、これからも顧客の生産性向上を実現するソリューションを届けていく。

【主な新製品情報】


▲Drion・ tec™ D-Spade ポイント交換式ドリル

ワルターで数多くの導入実績がある建設機械や農業機械、重電、工作機械など中~大型ワークの穴あけ加工において、より優れた経済性と生産性で競争力を強化する目的で開発された。ポイント交換式ドリルでは世界初となる2コーナー使いのチップを採用し、これまでにない経済性を実現している。加工品質についても、ダブルマージン仕様で優れた加工面品位を可能とする。研磨されたポイントチップの切れ刃部により被削材への食い付きが良くなり穴精度を改善する。穴あけ加工の重要な要素である切りくず処理についても、6か所のクーラント吐出口から供給されるスルークーラントと研磨されたフルート部により切りくずが確実に穴の外へ排出される。

◆仕様展開と性能

▽穴深さ : 3Dおよび5D▽穴径 : 12 – 25.7 mm▽内部クーラント対応▽主な被削材 : ISO P種、副次的な被削材 : ISO K種▽ユーザー試験においては、SNCM材のEVモーターシャフト加工で、他社製品より25%の生産性向上と2コーナー使いによる2倍の工具寿命を達成した。


▲Drevo·tec™ Ikon – Supreme DD170 超硬ドリル

鉄・鋳物専用超硬ドリルの新しいハイエンドモデルとして開発。建機や工作機械、重電、自動車、その他一般部品加工での使用を想定している。最新のコーティングテクノロジー Krato・ tec®を採用。これはAlTiN(窒化アルミニウムチタン)のアルミニウムとチタンの配合をレイヤーによって変える複層コーティングであり、中層では工具表面側と超硬母材側でグラデーションのように配合を変えたコーティングを施している。

工具の構造として、他社ではほとんど類を見ない全周マージン構造の刃形状を採用している。これにより穴あけ加工時に安定したガイドが可能で、高い直進性を誇る。ドリルの外周には12本の溝が刻まれており、この溝部を沿うようにクーラントが流れることで、ドリル先端部を効率的に冷却することができる。この溝は再研磨回数の目安となる目盛りの役割も果たしており、最小で2本の溝が残っていれば先端部の冷却が可能となる。

◆仕様展開と性能

▽穴深さ : 3D/ 5D / 8D / 12D▽穴径 : 3 – 20 mm▽内部クーラント対応 ▽主な被削材 : ISO P種、ISO K種

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