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ユーザー通信194号 2018年4月1日 大阪工機株式会社は『株式会社Cominix』へ

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柳川社長が社名変更会見 社名とブランド名を統一「一層のグローバル展開、グループの一体感醸成を図る」「メーカー的なサプライヤーとして提案」を強みに

生産性向上に貢献する高度専門商社、大阪工機(本社=大阪市中央区安堂寺町)は今年4月1日から社名を大阪工機株式会社から『株式会社Cominix(コミニックス)』へ変更する。2月23日には、柳川重昌社長が会見に臨み、その背景や目的、また将来的なビジョンについて言及した。
社名変更の背景は大別すれば3つ。
まず、取り扱い商品や営業拠点のグローバル化といった「事業のグローバル化」について。
「地域名の『大阪』、商品名の『工機』、両方ともに、より一層のグローバル展開を図っていくことを目的に、また当社グループの一体感を醸成すべく、社名とブランド名を統一し『株式会社Cominix』に変更することとした」。
1990年代には、海外の有力工具メーカーの商品取り扱いを開始。総称するブランド名として『Cominix』を商標登録し、これまで約20年間にわたり、同社が提供する各種サービスにブランドを使用しているが、「商標登録した当時は、社名にするとまでは考えていなかった。また、我々はメーカーではないので、これまで商品にCominixを付け販売したことは、一度たりともない」と述懐する。
今後の海外工具メーカー取り扱いの拡充については「価格的には別として」と前置きしつつ、「航空機産業向けや小径加工等といった用途別では、ほとんど網羅している」と見ている。
2000年代以降、タイや中国など海外に営業拠点となる現地法人を設立するなど、積極的な海外展開を図っている。現在では、中国、タイ、フィリピン、インドネシア、ベトナム、インド、メキシコ、アメリカの8ヶ国。このなかで中国とタイ以外ではすでに社名の一部に『Cominix』を取り入れている。
売上高に占める海外比率は2割。次の5年計画における売上高の目標値(非公式、社内的な)に対しては「4割を想定している」。
次に、切削工具・耐摩工具だけでなく光製品や鉱物・鉱産物の取り扱いといった「事業展開の多様化」について。
1980年代には高度情報化社会のなかで注目されていた光通信技術に着目し、光製品の取り扱いを開始した。光製品とは、光ファイバー(通信技術)、現在では特殊LEDなど。「今後は、それら以外のエレクトロニクス全般も視野に入れたい」とするなか、さらには、鉱物、鉱産物等の取り扱いを開始するなど、グローバル企業としての成長を見込む。
「社名変更に加え、昨年の株主総会におけるもうひとつの決議が、鉱物、鉱産物等の取り扱い開始だった。超硬メーカー向けを想定し、当初はモンゴル、ロシアから。今期中にその胎動は伺えるだろう」。
最後に、すべての切削加工に対応できる商品ラインナップと専門知識に裏付けられた提案力により、メーカー的なサプライヤーとして切削加工のソリューションを提供するといった「すべての切削加工のソリューション提供」について。
切削工具については90年代以降、海外工具メーカーを取り扱うなかで、住友電気工業製品(イゲタロイ)をカバーすべく、オーバーラップしないように取り扱いを増やしてきた結果、「現在では、切削工具のみならず治具など、いわゆる生産ラインにおける商品ラインナップのほとんどを網羅している」。
そんな同社は、1945(昭和20)年に大阪で個人営業により創業し、1950(昭和25)年には「大阪工具㈱」を設立、1954(昭和29)年には現在の大阪工機㈱に改称し、同年に住友電気工業の超硬切削工具「イゲタロイ」の特約店となった。以来、超硬工具を主力販売商品とした事業展開により、顧客の生産性に寄与している。
「1978(昭和53)年に初めて大阪から東京に進出(現・東京支社)したのを皮切りに、日本各地に拠点等を開設し、営業範囲を広げてきた」(現在は営業所24拠点/ロジスティックスセンター2拠点/テクニカルセンター1拠点)。
今回の社名変更は、「商売そのものは東京や名古屋も大きいことから、全国的なリクルーティング効果への期待もある」。
今期の売上高目標は230億円。㈱Cominixとしての将来像を描くとき、あくまでも非公式、社内的な数字ながらも、5年後の5百億円、そして10年後の1千億円を掲げる。
「何百億円にするのではなく『その金額にするために何をすべきか』が大事。その『考え方』に変えていかなければならない。世間一般的に予算作成時には、どうしても「昨年対比」が常套句のように出てくるが、そうではない。1年毎ではなく、やはり『5年先』の目標数字を達成するために、どうすべきかを考えるべきだ」。
また、社名変更に伴う組織改革などでは、現・Cominix部は営業戦略部に改称。加えて柳川社長は、「成長著しい20代後半~30代の若手社員に、責任者ゾーンを移行していきたい」とも添えた。
なお、『Cominix』とは、「Co」にはCollaborate(協創・協力)・Communicate(伝える・知らせる)・Compliance(法令順守)、「minix」にはMaximum(最大限の品質・価値)・Minimum(最低・最小限のコスト・期間で)との意味を宿す造語である。

 

 

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