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DMG森精機 創業地奈良へ本社移転 奈良と東京の二本社制導入(今年7月~) 

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DMG森精機は、2022年7月1日に愛知県名古屋市から奈良県奈良市へ本社を移転する。

奈良市には、同社最大のデジタルを駆使した先端技術の開発拠点である奈良商品開発センタ(以下、奈良PDC)を現在建設しており、今年7月の稼働開始を機に、本社とする。同時に、2014年7月に開設した東京グローバルヘッドクォータとともに、奈良市および東京都江東区潮見の両拠点を本社とする二本社制を導入する。災害・疫病・サイバー攻撃等へのリスク対応の視点から、いずれかの本社が被災した場合にも、遅滞なく本社機能を相互にリカバリーし、基幹業務を迅速・適切に遂行できる事業継続体制を整えることを目的としている。

同社(旧 森精機製作所)は1948年に奈良県大和郡山市で創業し、その後も奈良を本社として、工作機械の製造および販売サービスを行い、1970年に三重県伊賀市に伊賀事業所が完成・操業を開始した。事業が拡大する中で、自動車産業の中心地である中部圏や関東圏の顧客・取引先とのアクセス改善、また全国に範囲が広がった採用活動の中心拠点とするべく、2004年に大和郡山市から愛知県名古屋市へ本社機能を移転した。その後、2015年にドイツ・DMG MORI AGを連結化、2016年の完全企業統合を経て、ユーザーや取引先は日本全国・全世界に広がっている。

大和郡山市にある奈良事業所では、現在小型のターニングセンタおよび同時5軸加工機を生産しており、今後その全てを伊賀事業所に集約し、伊賀事業所では、工作機械本機の組立および使用部品の加工、主軸・ボールねじ等精密主要部品の内製化に取り組む。奈良事業所では、2016年1月から稼働しているシステムソリューション工場4,200㎡に加え、これまで機械加工および組立を行っていたエリア15,600㎡を全面改修し、従来比約4倍の敷地面積のシステムソリューション工場に変更する。これにより奈良事業所内の工場全てのエリアで自動化・システム案件に特化した組立・要素部品の生産をすることとなり、工作機械業界で世界最大の工作機械を中心とした自動化ソリューションの組立・調整工場となる予定である。

この度奈良市に開設する奈良PDCでは、本社機能を保有するほか、先端技術の開発、JR奈良駅至近で京阪神いずれからもアクセスがよいという立地を活かした産学連携を含めた技術者交流の推進、関西を中心とした全国の優秀な人材を採用するための拠点としても機能する。また、これまで同社本社としていた名古屋市は、好立地であることを引き続き活用し、同社機の販売サービスを行うグループ会社であるDMG森精機セールスアンドサービス(売上収益 約700億円)の本社となる。なお、同社本店所在地は創業以来、奈良県大和郡山市であり、変更はない。

DMG森精機は、創業地奈良と東京の二本社制を導入することで有事の際の事業継続体制を強化し、今後も顧客に安定した販売サービスを提供していく。

◆2022年7月1日~

グローバル本社 :東京都江東区潮見2丁目3-23        (東京グローバルヘッドクォータ)

第二本社           :奈良県奈良市三条本町2番1号     (奈良商品開発センタ)

※本店所在地は引き続き奈良県大和郡山市北郡山町106番地。

▲建設中の奈良商品開発センタ外観/デザイン監修:隈研吾建築都市設計事務所

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