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ユーザー通信200号 昨年に続き『京丹後ものづくり産業企画展』開催―200人超が来場

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8月18~19日の2日間、京都府京丹後市のショッピングセンター「マイン」を会場に、昨年に続き『京丹後ものづくり産業企画展』(主催=京丹後市地域雇用促進協議会/共催=丹後織物工業組合・丹後機械工業協同組合)が開催された。
同展は、宮津市・京丹後市など京都府北部の2市2町で構成される丹後地方の地場産業の「機械金属」「織物」を身近なものとするため、パネル展示や製品展示、ものづくり体験コーナーによりPRするイベントで、第2回の今回には、主に地元の小中高生や家族連れら200人超が訪れた。
初の試みとなった昨年は、周辺で学校行事が重なっていたにも関わらず、「メタル昆虫組立」など子どもの興味を掻き立てる催し等で賑いをみせ、今後の恒例化に期待が持たれた。
ポリテクカレッジ京都が協力に加わる

そんななか製品展示の一例では、自動車・オートバイ部品、工業用ミシン部品等精密部品の製造を手掛ける日進製作所(京丹後市峰山町)は、HONDA「FIT」に搭載のVTECエンジンを展示し、省燃費と高出力を両立したエンジンである旨等を説いた。
また今年は、ポリテクカレッジ京都(京都職業能力開発短期大学校)の協力が加わり、「遊星歯車機構教材」の展示には子どもたちが実機にふれ、その製作過程(ワイヤ放電加工機による歯車の製作等)についてもパネルやプリントで詳細が解説された。
一方、ものづくり体験コーナーのステンレス製ペン立ての組み立て、オリジナル缶バッジ、ハンドスピナーの製作には、10時開始早々から一気に参加者が押し寄せ、2回目の開催ながらも、早くもイベントの浸透度合いが見てとれた。
ポリテクカレッジ京都のスタッフは、「我々は京都市内や舞鶴市でもこのようなものづくりイベントに取り組んでいるが」と前置きしたうえで、初参加で得た感触を、次のように述べた。
「同じ京都府内でも(催しに)集まる勢いの違い、『ものづくりが好き』という自然な姿勢に驚いている。年代(子ども)や地域の特性が出ているのだろう。丹後地方の人たちには、元々そういった素養が多く宿っているのかもしれない。ぜひ今後もいっしょにこのイベントを続けていきたい」。機械金属がメインの19日正午前にはすでに、ハンドスピナーの製作数は100個以上を消化していたという。
「人なつっこい」という言葉になぞらえば、いうなれば「ものづくりなつっこい」土壌が京丹後にはあるということだろう―。

 

 

 

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