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ユーザー通信 247号 3面 : 山善 半期決算発表 中間期としては経常・純利益が過去最高に

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山善(本社=大阪市西区)は11月14日、第77期となる2023年3月期第2四半期(2022年4月1日~9月30日)の連結業績を発表し、午後には大阪証券取引所で、長尾雄次社長が説明会に臨んだ。売上高は2618億1700万円(前年同期比9・8%増)、営業利益は81億4800万円(同8・8%増)、経常利益は87億1500万円(同16・8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は57億3400万円(同2・2%増)。

このうち、生産財関連事業の内容をピックアップすれば、国内機械事業は、脱炭素化に向けた設備投資が徐々に増加しつつあり、半導体製造装置や建設機械の部品加工向けの工作機械受注も引き続き堅調だった。営業活動では、省エネ補助金を含む各種補助金の提案などで顧客接点を増やし、受注獲得を図ってきた。国内機工事業は、補要工具や測定機器、半導体関連の切削工具等の販売が堅調だった。生産・物流現場等の環境改善機器やマテハン機器、自動化設備等も堅調に推移した。加えて、脱炭素をテーマにした商談会を各地で実施することで、顧客の需要喚起に努める中、今年度から大型商談会「どてらい市」も各地で3年ぶりに開催している。海外生産財は、北米支社では医療、航空、自動車産業等の設備投資が伸長した。台湾支社ではEMS企業からの工作機械の受注および販売が厳しい状態だった。中国支社では各地のロックダウンが業績にマイナスの影響を及ぼしたが、EV等の設備投資は堅調であり、工作機械の受注は好調に推移した。アセアン支社でもEV等の設備投資の順調さに加え、エアコン部品向け等の工作機械や工具等も好調だった。これらの結果、国内外を合わせた生産財関連事業の売上高は1738億400万円(前年度比13・9%増)となった。

また、通期業績予想に修正はなく、売上高5300億円、営業利益160億円、経常利益160億円、当期純利益110億円。このうち、生産財関連事業では、生産現場の自動化・省人化の高まりや、自動車産業における脱炭素化に向けた新たな技術・サービスの開発がさらに加速していくと考えられ、山善の主力ユーザー層である中小製造業においては、政府による各種支援策が整備されている中、ユーザーニーズを先取りしたソリューション提供を強化していく。

説明の中で長尾社長は、IMTS(9月/米・シカゴ)、JIMTOF(11月/東京ビッグサイト)出展での好感触等にもふれながら、質疑応答では脱炭素化のニーズについて、「生産財関連事業でいえば、市場としてはEV化がトップに挙がるが『工場自体、工場そのもの』の脱炭素化は大変な取り組みになるので、それよりもまだ先となるが、市場の大きさとしては今後の期待」とも言及した。

▲IMTS、JIMTOFでの好感触にもふれた長尾社長(大阪証券取引所)

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