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ユーザー通信 247号 5面 :DMG森精機 JIMTOF会期中に「東京GHQ オープンハウス 見学ツアー」併催

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高生産性ターレット型複合加工機『NZ‐Platform』など日本初展示

DMG森精機(森雅彦社長)は、「JIMTOF2022」会期中の11月8~13日の6日間、JIMTOF会場の東京ビッグサイトからほど近い東京・江東区潮見の東京グローバルヘッドクォータ(グローバル本社/以下、東京GHQ)にてオープンハウスを同時開催し、両会場間で無料シャトルバスが運行された。

ショールームとしての東京GHQ(1階・東京グローバルソリューションセンタ)には、約30台の最新機種を常設展示しているが、今回のオープンハウスでは、高速・高精度複合加工機『NTX 500』、高生産性ターレット型複合加工機『NZ Platform』、パウダーノズル方式金属積層造形機『LASERTEC 3000 DED hybrid』が、それぞれ日本初展示となった。

このうち、NZ Platformは、高精度で量産が必要な複雑形状ワークの加工を1台に工程集約できる複合加工機で、多様な機械構成が可能な選択肢が用意され、ユーザーの要望に合わせて柔軟に組み合わせることで高生産性に貢献する。刃物台は搭載台数や配置、B軸機能の有無を自由に選択することができる。最大4刃物台を搭載でき、全ての刃物台にミーリング機能、Y軸機能を標準搭載し、B軸機能はオプションで搭載可能である。ユーザーの加工内容に合わせて、2刃物台の「NZ DUE」(ドゥエ)、3刃物台の「NZ TRE」(トレ)、4刃物台の「NZ QUATTRO」(クワトロ)を用意し、最大加工長さは740㎜のショートタイプと1290㎜のロングタイプの2種類から選択できる。新開発のツインスピンドル(*オプション)のダブルコレット仕様をZ軸に搭載した場合は、ツインスピンドルの両端主軸で同時加工が可能となり、さらなるサイクルタイムの短縮を実現する。ターニング用主軸はビルトインモータタイプを採用した最高回転速度7千/毎分の高性能主軸「turnMASTER」を両主軸に搭載し、ミーリング主軸は最高回転速度1万2千/毎分の高能率・高精度な加工が可能である。据付面積は従来機に比べて28%削減(*従来機 NZX 1500/800 SY2バーフィーダ付きとNZ DUE〔ショートベッド〕バーフィーダ付きの場合)しており、単位面積当たりの生産性向上を実現する。また、量産加工に最適な自動化システムも省スペースで搭載でき、加工中にワーク搬送が可能な機内走行式ローダシステム(*オプション)や素材の自動供給を行うバーフィーダインタフェース(*オプション)と連携させることにより、さらなる高生産性を実現する。刃物台は最大64本の工具を取り付け可能なため、工具段取り時間を削減し、長時間の無人運転にも対応する。

NZ‐Platformは、自動車部品や油圧・空圧機器など複雑形状で量産が必要なワーク加工に最適であり、ツアーを率いる案内担当者によれば、「先行発売した欧州では、真っ先に、EVのモータシャフトなど自動車関係のユーザーから引き合いを受け納入している」という。

▲日本初展示「NZ DUE」(右手前)とショールームの盛況ぶり

 

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