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DMG森精機 ウォームギヤ加工を汎用機で実現 テクノロジーサイクル『マルチスレッディング2.0』

ニュースリリース

DMG森精機は、テクノロジーサイクル マルチスレッディングのバージョンアップとなる『マルチスレッディング2.0』の販売を開始した。

テクノロジーサイクルとは、①機械本体②切削工具や周辺機器などのオープンイノベーション③組込ソフトウェア④CELOSなどのHMI(Human Machine Interface)を融合させた同社のソリューションである。テクノロジーサイクルを用いることで、これまで専用機や専用プログラム、特殊な工具で行っていた加工・段取り・計測を、汎用的な工作機械や標準的な工具・治具などで、誰もが簡単かつ短時間で素早い立ち上げと高い品質を実現することができる。

近年、生産の自動化に伴い、工作機械やロボット、無人搬送機の需要が高まり、これらに使用される減速機の需要も拡大傾向にある。中でも、ウォーム減速機で使用されるウォームギヤを加工されるユーザーから、外径旋削工程とねじ切り工程を集約して、ウォームギヤを効率よく加工したいという要望がある。マルチスレッディングは、通常のねじ切りだけでなく、大型ねじや特殊ねじの加工プログラムを自動で生成して、汎用機でねじ切りを行うことができるテクノロジーサイクルとして、2017年の販売開始以来多くのユーザーに使用されている。この度開発した「マルチスレッディング2.0」は、従来のマルチスレッディングにウォームギヤ加工のプログラミング機能を拡張したテクノロジーサイクルである。CELOS画面から対話形式のガイダンスに沿ってタッチ入力するだけで、ウォームギヤ加工のプログラムを作成することができ、バリ取り工程のプログラミングも自動で行うことが可能。1台の複合加工機やターニングセンタでウォームギヤ加工の全工程を集約できるため、専用機は不要となり、例えばターニングセンタ(外径旋削)、歯車加工機(ギヤ加工)の2台の機械をターニングセンタ1台に集約することができる。また、工程集約することにより、機械の停止時間やワーク・工具の段取り替え回数を削減できるため、CO2排出量の削減につながり、脱炭素社会の実現にも貢献する。主な特長は次のとおり。

①ウォームギヤ加工を汎用的な複合加工機やターニングセンタで行い工程集約を実現。
*汎用機で加工を行うことができるため専用機は不要。
*段取り替えが不要となり生産リードタイムを短縮。

②対話形式のガイダンスに沿った入力のみでウォームギヤ加工のプログラムを生成。

*プログラム作成時間を98 %短縮。

(同社調べ。加工形状やオペレーターのスキルによって記載の数値が得られない場合がある)

③標準工具でインボリュート曲線の歯形を加工。

*専用の特殊工具が不要となり、工具調達期間を短縮。

*工具傾斜時のY軸補正機能により歯と工具の干渉を回避。

④バリ取りを含めた加工プログラムを生成。

*バリ取り工程も1台の機械に集約。

搭載可能機種=複合加工機 NTX シリーズ、NZXシリーズ/ターニングセンタ NLXシリーズ、ALXシリーズ(2022年3月現在。搭載機種は順次拡大予定。仕様により搭載できない場合がある)

同社Webサイトに動画を公開:https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=6163

 

(※DMG森精機、DMG MORI、マルチスレッディング、マルチスレッディング2.0およびCELOSはDMG森精機の登録商標または商標)

 

 

 

 

 

 

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