牧野フライス製作所(本社=東京都目黒区、井上真一社長)は1月25日、オンラインによるニュースリリースにて、5軸制御横形マシニングセンタ『a800Z』と『a900Z』および4軸制御横形マシニングセンタ『a91nx』の中大型部品加工機3機種を同時発表した。

昨今、機械加工ユーザーを取り巻く環境は著しく変化しており、社会や顧客からの要求が多様化している。これまでの工作機械は高速・高性能・高信頼性を追求してきたが、これからは顧客の新しい要求に対応していく機械が求められていく。

これを実現するのが、昨年開催のJIMTOF2020 MAKINO オンラインサイト上で発表した 「e・MASHINE」(イーマシン)である。今回発表の3機種は、このe・MASHINEのコンセプトおよび要素を数多く取り入れている。

従来からの要求である生産性の強化、ユーザーの仕事内容の変化や生産形態の変更に伴ってユーザーに見合った機械の仕様変更ができ、機械を買い替えずに済むといった経済性を追求した。加えて、クーラントや油圧ユニットの消費を抑える地球にやさしい機械を追求し実現した。
ターゲット市場は、機械の特性上、産業機械、商用車、建機・船舶、航空機と様々な幅広い産業への展開が考えられる。中でも5Gや自動運転への大きな流れといったデジタル社会の到来に伴い、半導体産業を中心とした開発背景があった。

半導体が使用される産業、量はこれまでとは比較にならないほど多くなると思われ、直近でもすでに、半導体の供給不足により自動車メーカーが減産を余儀なくされるに至っている。

今後の半導体製造装置の販売額について、2022年においては721億ドルに達すると予想され、今年以降も毎年、最高販売額が更新されていく見通しにあるなど、半導体産業は非常に活況を呈しており、これからもさらに多忙を極める。

同社の髙山幸久営業本部長は、「露光装置や真空装置、エッチングなど半導体製造装置は多岐にわたるので、様々なビジネスチャンスが我々には広がっている」とふれた。

なおa800Zは販売を開始しており、出荷開始は今年9月より。a900Z、a91nxについても同様に順次展開していく。
また、今回3機種同時発表した意味合いについて、宮崎正明開発副本部長は次のように述べた。

「一機種づつの開発といった流れではなく、e・MASHINEのコンセプトを早くお客様に提供したいという強い思いもあった。それぞれ特有の部分は当然あるが、部品の共用化だけではなく、人数を集めて一度に考え方も合わせてしまう、このように開発の体制づくりを変えることで実現した」。