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IDS/重要施設における自動速度モニタリング

ニュースリリース ユーザー通信 WEB版 ワールドプレスリリース

物流センターの構内や空港の外周、工業エリアなどでは、一般道路と同じ交通ルールが必ずしも適用されていない。さらに、車両が歩行者やフォークリフト、機械設備の近くを移動するため、非常に注意を要する環境だ。一瞬の不注意と速度超過が重なるだけで、人身事故から生産停止や高額な損失に至るまで、深刻な結果を招く可能性がある。安全性の観点から、産業施設や交通現場では車両の動きを自動でモニタリングするケースが増えている。

英国のWestcotec(ウェストコテック社は)、産業施設や交通エリア向けの安全・監視ソリューションを専門としている。同社は、車両と人の安全をインテリジェントに連携させ、企業や自治体のリスク低減を支援するシステムを開発している。これらのニーズに応えるため、Westcotecは速度計測と車両識別を組み合わせた自動システム「Automatic Speed Watch Camera(ASWC)」を開発した。同システムは、ドイツの産業用カメラメーカー IDS Imaging Development Systems の実績ある画像処理技術を基盤を採用しており、高解像度の画像データにより、車両速度やナンバープレートを確実に検出する。

システムの仕組み 「単なる計測を超えて」

「内部の安全規則だけでは危険な運転を防ぎきれないケースが多い。データを記録するだけでなく、行動変容を積極的に促すインテリジェントなシステムが必要だ」と Westcotec のセールスディレクター、Olly Samways(オリー・サムウェイズ)氏は説明する。Automatic Speed Watch Camera は、設定された速度制限を超過する車両を検知し、高解像度の画像を撮影します。ナンバープレートのほか、速度、日時を記録し、DVLA(運転免許・車両登録局)との連携により、車種、モデル、色などの追加情報も取得する。

処理はレーダー支援によって行われ、ANPR(自動ナンバープレート認識)照合を用いて車両データを確実に識別する。これらの情報は整理され、解釈・エクスポート・分析が容易になる形で提供される。繰り返し発生する違反行為も検知可能であり、運転行動の改善に向けた重点的な対策に役立てることができる。データはWi-FiまたはUSB経由でアクセスでき、Westconnectプラットフォームを介したリモート管理や、メールによる自動配信にも対応している。また、SDカードに記録できるため、ノートパソコンを常時接続しておく必要がない。

精度と機動性の融合

ASWCの中核には、IDS製の産業用カメラ「uEye LE」が搭載されています。このカメラはe2v製の1.3メガピクセルCMOSセンサーを搭載し、高い光感度と優れた画質を実現する。モノクロ、カラー、NIR(近赤外)バージョンが利用できる。動作中にグローバルシャッターとローリングシャッターモードを切り替える機能により、高速な動きを確実に捉え、変化する照明条件へ適応できる。最大4つの個別に定義可能な関心領域(AOI)を設定することができ、特定の画像領域を評価し、複数の特徴を同時に捕捉することが可能だ。

「IDSの技術によって必要な柔軟性が得られている。昼間でも夕暮れ時でも、あらゆる状況下で全ての画像が活用できるようシャッターモードを切り替えられる」(Westcotec セールスディレクター、Olly Samways氏)

ASWCはUSB3およびGigE Visionにも対応しており、高速かつ信頼性の高いデータ転送を実現します。大容量の画像ファイルも迅速に取得でき、高トラフィック時においてもシステムは安定したパフォーマンスを維持する。さらに、データ分析、アラート通知、可視化などの目的で、サードパーティシステムへの統合も容易に行える。この包括的なハードウェア互換性により、信頼性が向上し、データ処理の高速化、そして最新のデジタル環境へのシームレスな統合を実現する。

実際の導入と成果

ASWCは現在、英国の警察機関、地方自治体、および物流センター、工業団地、空港周辺地域などの民間施設運営者によって利用されている。導入の主な目的は、追加の人員を割くことなく、危険運転を減らすことだった。設置は非常に簡単で、装置を据え付けて位置を調整すれば、すぐに運用を開始できる。導入後、平均速度の低下や、社内安全基準への遵守状況が大幅に改善されたとの報告が一貫して寄せられている。自動データ収集により、交通の緩和策、設備の構造的調整、または社内研修セッションといった、対象を絞った対策が可能となる。このシステムは抑止力や監視を目的としたものではなく、意識向上を図り長期的な安全性の確保に貢献する予防的手段として設計されている。その強みは、機動性、正確なデータ収集、そして既存システムへのシームレスな統合にある。これにより現場の安全性が向上するだけでなく、将来的な業務最適化やリスク削減に向けた戦略的判断の基盤も構築される。

今後の展望

要求は高まっており、顧客からはクラウドベースのアクセス、柔軟なレポート作成ツール、目に見える抑止効果と目立たない取り締まりの組み合わせ、そして敷地全体をカバーできる拡張性のあるソリューションが求められている。Westcotecは、アクセス制御、車両分類、動的危険検知、歩行者保護などを盛り込んだロードマップを掲げ、対応を進めている。Samways 氏は、「ハードウェアの性能と直感的なソフトウェアを組み合わせることで、交通エリアにおける画像処理の限界をさらに押し広げ、より安全な環境を実現したいと考えている」と締めくくった。


(画像の権利: Westcotec)

▲使用されたモデル:UI 1240LE、カメラファミリー: uEye LE

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