「世界中の現場に出て学ぶ」「正しい日本語を使い、その上で英語を活用する」/DMG森精機 入社式 社長訓示
新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。これから皆さんとともに働き、一緒に成長していけることを嬉しく思います。
当社は工程集約・自動化・DXを通して、GX(グリーン・トランスフォーメーション)を推進しています。複数台の機械で行っていた工程を非常に高度な同時5軸加工機、複合加工機1台に集約することによって自動化が進みます。さらに、DXによりデータを収集・フィードバックすることで加工プロセスの最適化を実現します。 工程集約・自動化・DXの一連の取り組みを合わせてMX(マシニング・トランスフォーメーション)と呼んでおり、それによってGXを達成します。GXとは単にCO2排出量の削減だけでなく、世界中の製造現場から不要な仕掛品・中間在庫を減らし、効率よく生産をして世界の省資源化につなげることです。高精度な機械を作り、 省人化し、生産性向上を追求する工作機械産業は、頑張れば頑張るほど世の中のためになる産業です。 ぜひ誇りを持って働いてください。
会社には貸借対照表(BS)、損益計算書(PL)、キャッシュフロー計算書という3つの重要な指標があり、 四半期、半期、一年決算が基本です。日々の業務はPLで表されますが、一番上にくる売上収益は当社の商品・サービスに対するお客様の評価です。一生をかけて商売とは何か、良い工作機械・良いサービスとは何か を考えながら、皆さんと一緒に勉強し、成長していきたいと思います。
経営理念の一つに「よく遊び、よく学び、よく働く」を掲げています。「よく遊ぶ」ためには心身共に健康であることが重要です。ゴルフ、水泳、eスポーツ、麻雀、文学鑑賞など様々な遊びがありますが、自分のスタイルで身体と頭、心を適度に動かしてください。良いサービスを体験したり、面白いものを見たり、未知のことに思いを馳せることが自分の仕事にもプラスになります。「よく学び」について、技術や市場環境は変化し続けます。良い組織になるためには、常に新しい技術に触れながら、過去の失敗や苦難を忘れないようにすることが非常に 重要です。社内ホームページで、1960年代からの社内報を全てデジタルで見ることができます。石油ショック、 イラン・イラク戦争、バブル崩壊、世界金融危機の時の内容等を見てみてください。日本的「ものづくり」では、 現場というと自社の工場が対象になりますが、工作機械産業では自社に加えて約20年以上機械をお使いいただくお客様の工場も対象であるということを念頭において、世界中の現場に出て学ぶようにしてください。 「よく働く」について、効率よく働き、しっかり休み、メリハリをつけて最大のパフォーマンスを発揮しましょう。
当社には全世界で59国籍・約1万2千人の社員が働いています。個々において正しい日本語を使い、部品表・設計図を丁寧に作る等、まずは一つ一つの業務を厳密に行い、その上で英語を活用しましょう。 新卒で入社すると40年会社で働くことになります。仕事を通して人生を豊かなものにするため、よく遊び、 よく学び、よく働いて充実した人生を送ってください。(4月1日、於・伊賀事業所)
2023年5月24日