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ローデ・シュワルツ、業界初ASICベースのゾーン・トリガを導入、オシロスコープ製品ポートフォリオ強化

WorldNewsWEB

ローデ・シュワルツ(ドイツ)は、業界初のASICベースのゾーン・トリガを導入して、オシロスコープ製品ポートフォリオのさらなる強化を図る。


▲キャプション:ゾーン・トリガを使えば、たとえば時間領域では特定のRFチャープ幅に対して、また周波数領域ではチャープが一定のパワーレベルを超えた場合に対してトリガをかけられる

この新しい方式の採用でMXOシリーズは、最大600,000波形/秒という世界最速のゾーン・トリガ更新レートに加えて、1.45us以下というトリガ・イベント間のブラインド時間を実現できるようになった。これは、競合製品のゾーン・トリガより最大10,000倍も高速であり、この新しいASICベースのゾーン・トリガにより、従来のトリガでは必要な柔軟性が得られないような場合でも、MXOオシロスコープがイベントを正確に分離する。

ローデ・シュワルツは、業界初のASICベースのゾーン・トリガを最新のMXOシリーズ・オシロスコープに搭
載した。この新機能が、従来のオシロスコープのトリガでは検出が困難な場合や、不可能な場合にもイベントを正確に分離できるようにオシロスコープの能力を強化する。さらにMXOゾーン・トリガの動作は業界最速であり、他社を数桁のレベルで上回るものとなっている。

従来のオシロスコープが備えるトリガの種類(エッジ・トリガなど)では、設定が困難であったり、一定の
トリガ・イベントを可視化するには不十分な場合も多くある。しかしゾーン・トリガを使用すれば、ユー
ザーは測定器のディスプレイ上で1つ以上のゾーン領域を描くだけでトリガ条件を指定することができる。
そして、オシロスコープはこれらの条件について捕捉した波形を検査し、そのグラフィカルな条件を満たす
イベントの捕捉波形をディスプレイに表示する。イベントがグラフィカル条件を満たさない場合には、そ
の波形を破棄して表示もしません。こうしたゾーン・トリガは、非単調エッジやシリアル・バス・パターン、
演算波形のほか、複数チャネルにまたがるイベントや周波数領域でのイベントをトリガリングするのに非常
に効果的である。このような用途では、従来のオシロスコープのトリガはまったく機能を果たさない。とり
わけ、ローデ・シュワルツの新しいゾーン・トリガは、アナログ信号チャネルでも、演算波形や周波数でも動
作する世界初のASICベースのソリューションとなっている。

ローデ・シュワルツのオシロスコープ担当副社長Philip Diegmannは、「ローデ・シュワルツが開発した次世代MXO-EP演算処理のASIC技術は、MXOシリーズの画期的な信号可視化能力とユーザーに対する応答性の基盤となっています。さらに同チップは、将来的にハードウェア・アクセラレーション能力をさらに高めることができるレイアウトで設計している。このように当社のオシロスコープを使うユーザーに向けて、これまでにはなかった新しい機能性を提供する取組みを続けている。MXOゾーン・トリガを使えば、以前のようにソフトウェアベースのゾーン・トリガ・ソリューションで問題となっていたトリガ・ブラインド時間は発生せず、さらなるトリガリング能力が得られる」と説明している。

 

 

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