ユーザー通信:日本ものづくり業界の発展に寄与できる情報媒体 UT-net.jp

mayr/持続可能な発電スステムの安全性

ニュースリリース ユーザー通信 WEB版 ワールドプレスリリース

風力発電向けスマートソリューションを提案。ピッチ・ヨー用ブレーキがあらゆる状況で安全性を確保

再生可能エネルギーの重要性がこれまで以上に高まる中、エネルギーの生成設備には安全性と効率性が求められる。こうした状況において、技術の進展に加え、DIN EN 81-44などの新たな規格も、要素部品メーカーに新たな課題を突き付けている。ハンブルクで開催されたWindEnergy 2026において、mayr社 は、ピッチおよびヨードライブ向けに最適化されたセーフティブレーキを展示した。その中には、ROBA-stop M®ピッチブレーキも含まれる。さらに、サービスエレベーター向けの規格適合ソリューションや、スマートなブレーキモニタリング技術も紹介した。

再生可能エネルギーへの移行は急速に進んでいる。安全かつ効率的なエネルギー生成を実現するため、実績のある産業用技術が採用されるケースも増えている。その一例がサーボモーターだ。ヨードライブにおいてもサーボモーターが標準となりつつあり、従来の非制御式ドライブに取って代わりつつある。これに伴い、ブレーキシステムにも新たな要求が生じている。

新たな規制によって要求水準はさらに高まっている。その一例が規格 EN 81-44だ。この規格は、風力発電設備に恒久的に設置される動力駆動式エレベーターの設計および設置に関する安全要件を定めている。対象となるのは、人員および物資の安全な輸送に加え、救助・避難手順である。安全設計の重要な構成要素であるセーフティブレーキも、特に大きな影響を受ける。DIN EN 81-44における重要なポイントの一つは、風力発電設備の環境条件、具体的には-25℃までの温度環境下でも要素部品が確実に機能することが求められる点でだ。しかし、多くのメーカーではブレーキの使用温度下限を-20℃としており、規格の要求を満たせない。一方、mayr社のブレーキは-40℃まで対応可能で、このような試験に対応するため、mayr社は自社の恒温恒湿試験設備を運用している。

多拠点で、一貫した品質

Mayr社は、アルゴイ地方のマウアーシュテッテンに本社を置いており、インド、中国、ポーランドの工場が本社での生産を補完していいる。インド・ハロールおよび中国・張家港の工場では、それぞれ主に現地市場向けの生産を行っている。これにより、現地での付加価値創出、コスト効率の高い生産、世界各地への迅速なサービス提供、そして現地市場への短い供給ルートを実現している。包括的な検査体制もmayr社の品質を支える中核要素だ。各工場に同一仕様の試験設備を設置することで、高い品質基準を確実に維持している。

豊富なバリエーション ― あらゆる用途に適したソリューション

Mayr社は、ピッチ用途のサーボモーター向けに、幅広いブレーキソリューションを提供している。 ROBAstop M® Servo-Pitchに加えて、mayr社はROBA® servostop®シリーズの各種ブレーキソリューションも展開している。これらはモーターの出力軸側または反出力軸側に取り付けることができ、最高120℃までの温度に対応する。また、質量慣性モーメントが非常に小さいことも特長である。出力軸側フランジ取り付け型としては、ROBA® alphastop®などのソリューションを提供している。この場合、モーターには延長シャフトが必要となるか、ブレーキシステムに一体型シャフトを組み込む必要がある。

これらのソリューションを必要とする重要な例として、例えばメンテナンス作業のためにブレーキ付モーターを取り外すと、ブレーキも同時に取り外されてしまう。そのため、ローターブレードやナセルが意図せず動くことを防止するための安全対策が必要になる。その解決策となるのが、ROBA® topstop®などのセーフティブレーキだ。これらはブレーキ付モーターを取り外した場合でもシステム側に残り、無励磁状態で駆動系を確実に保持する。用途に合わせたフランジを備えたモジュール式システムも用意されており、既存のドライブへ柔軟に組み込むことができる。ピッチ用途に加え、ヨードライブ向けに専用開発・試験されたmayr社のセーフティブレーキも利用できる。

センサーレスモニタリング ―安全性を支えるインテリジェントなデータ取得

Mayr社は、追加センサーを必要とせずにセーフティブレーキを監視できるモジュールとして、ROBA® brake-checker®を提供している。このモジュールはアーマチュアディスクの動きを監視し、判定したスイッチング状態を制御端子の信号出力から出力する。この信号はユーザーに明確な付加価値をもたらす。機能監視によって、「ブレーキが作動しなくなる」状態に至る前に、早期かつ確実に警告を発することができるためだ。これにより、計画的なメンテナンスが可能になるだけでなく、供給電圧が低すぎる、電源供給ラインの容量が適切でない、コイル温度が上昇している、エアギャップが拡大しているといった重要な境界条件を的確に調査できる。

ROBA® brake-checker®は、従来の摩耗監視を状態基づくメンテナンスの観点から補完する。作動状態の切り替えに関する非常に有用なデータを提供し、摩耗の進行、コイル温度の上昇、供給電圧の低下、ブレーキ供給ラインにおける電圧喪失など、故障原因を的確に特定することができる。これによりブレーキの安全性と信頼性が向上すると同時に、メンテナンス計画も最適化できる。

さらにROBA® gatewayモジュールを追加することで、ネットワーク対応ソリューションにすることができる。例えば、取得したデータを既存のリモートメンテナンスシステムに統合したり、デジタルツインを構築したりすることが可能である。


▲ROBA-stop M® Servo-Pitchブレーキ:実績あるROBA-stop M®ブレーキシリーズを、ピッチサーボモーターおよび制御式ACドライブ向けに最適化した設計(mayr社 提供)

 

«