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SEEPEX/下水汚泥処理に革命を

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拡がるSAI の活用 SEEPEXのSAIシステム、新たな成功を収める

オーストラリア最大の水道事業者であるシドニー・ウォーター社は、生活に必要不可欠な水道サービスを520万人以上に提供するという重要な役割を担っている。同社は、持続可能な下水処理に対するコミットメントの一環として、効率向上をはかるとともに、需要の増加に応えるための革新的なソリューションを常に模索している。

主要施設の一つウェスト・カムデン水資源再利用施設(West Camden Water Resource RecoveryFacility:WRRF)は処理能力を拡大して、2046年までに新たに最大72,000戸の住宅への供給を可能にしようと大幅な改修を進めている。この開発にあたり、一時的ではあるものの、下水汚泥の処理能力を強化できる非常に効果的なソリューションとしてSEEPEXのスマート・エア・インジェクションシステム‐Smart AirInjection(SAI)システムが導入された。

SAI本格採用の戦略的チャンスに

SEEPEXはシドニー・ウォーター社の長きにわたるパートナーであり、消化汚泥や活性汚泥(WasteActivated Sludge:WAS)、濃縮活性汚泥(Thickened Waste Activated Sludge:TWAS)を含めた様々な下水処理アプリケーションにポンプを提供してきた。しかしながら、オーストラリアにおいてはまだSAI技術の恒久的な確立、活用には至っていなかった。そのため、このウェスト・カムデンでの改修は、SAIの能力を実証するための絶好の機会だった。

脱水処理棟の改修工事に際して、操業を中断することなく続けるために移動式の脱水システムが必要となった。SAIの可能性を認めていたシドニー・ウォーター社の主任エンジニアMark Ziogas氏は、インフラ・サービス企業ダウナー社のRobert Elson氏らとも協力して、この一時的設備にSAI技術を導入した。

従来の下水汚泥処理と比べたSAIの魅力

SAIを導入するまでは、ウェスト・カムデンにおける下水汚泥の搬送は、従来からの無軸スクリュー・コンベアに頼っていた。この方式は、垂直方向のスクリュー・コンベアやサイロを使うなどの複数の段階を経るものであり、大規模な支持構造物も必要だった。こうした従来からのシステムは複雑で設置面積も広いため、効率やコスト、運用の柔軟性といった点でいくつかの課題を抱えていた。

これに対して、SEEPEXのSAI技術は画期的な代替手段となる。SAIは、一軸ネジポンプと空圧搬送を組み合わせることで、しっかり脱水された汚泥を短いプラグ状にして効率的に搬送できるようにする。この方法であれば、摩擦損失が大幅に減少するため、最小限の消費エネルギーで下水汚泥を長距離にわたって移送できる。また、同システムの配管は密閉されていることから、大掛かりな脱臭処理や臭気の漏れを管理する必要がなく、処理場の安全性を高めて環境を改善する。

SAIのメリットは次のとおり。▽コストの節約:従来のベルト・コンベアやスクリュー・コンベヤに比べ、初期費用と運転コストを削減できる▽運用効率:低圧の圧送システムにより、下水汚泥の輸送を効率化するとともに、必要なメンテナンス作業を最小限に抑える▽環境と安全性の改善:密閉配管を使うシステムであるため下水汚泥が大気に触れることがなく、臭気の漏出が減って作業環境の安全性も向上する▽柔軟性と拡張性:モジュール設計のSAIは、一時的な用途にも恒久的なアプリケーションにも容易に応用でき、最大1,000メートルもの配管経路を通じた搬送が可能。

実証された性能 - 試験運用と今後の活用に向けて

ウェスト・カムデンにおけるSAIの試験運用には、NATA(National Association of Testing Authorities,Australia、オーストラリア国立試験認可者協会)公認のウェスト・ライド研究所が実施した臭気テストや粘着性テストなどの厳格な性能評価も含まれていたが、成功裏に終わった。今回の一時的な利用におけるSAIの有効性を踏まえたうえで、シドニー・ウォーター社は現在、施設の設計にこの技術を恒久的に組み込む機会を探っているところだ。もちろんSAIは、恒久的な設置だけでなく、消化槽の清掃や処理場の様々な配置に応じた汚泥搬送といった他の用途にも応用できる。

下水汚泥処理における新たなスタンダードに

革新的で持続可能な下水処理ソリューションを追求するシドニー・ウォーター社にとって、ウェスト・カムデン水資源再利用施設におけるSEEPEXのSAI技術の導入は、重要なマイルストーンとなった。同プロジェクトにおいてSAIの高い効率や費用対効果、環境上のメリットが証明されたことで、オーストラリア各地の自治体が運営する水道管理部門に、この下水汚泥のための高度な搬送技術を広く採用できる環境も整った。

シドニー・ウォーター社は下水処理インフラの強化を続けており、SEEPEXのような業界をリードする企業とのパートナーシップは、これからもよりスマートで持続可能なソリューションを将来に向けて実現していくうえで欠かせない。ウェスト・カムデンにおいてSAIの導入が成功を収めたのは、この最先端の技術がもつ可能性を証明するものであり、下水汚泥の管理を今後何年にもわたって変革し続けていくことになるだろう。

「ウェスト・カムデン水資源再利用施設におけるSEEPEXのスマート・エア・インジェクションシステムの導入によって、下水汚泥管理に対する変革の一歩が踏み出された。この革新的な技術は、効率の向上とコストの削減にとどまらず、安全性や環境面の大幅な改善にもなり、持続可能な未来の廃棄物処理の在り方を体現するものとなっている」(シドニー・ウォーター社主任エンジニア Mark Ziogas氏)


▲オープンホッパー・ポンプと境界層生成機構、制御ユニットからなるスマート・エア・インジェクションシステムが下水汚泥の搬送を最適化する

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