HMSとJungheinrich社/現代の物流ニーズに応えるために
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Jungheinrich社とHMSは、いかにしてスピードと安全性、そして接続性を備えた自動倉庫の未来を切り開いていこうとしているのか。
ドイツのハンブルクに本社を置くJungheinrich社は、イントラロジスティクス・ソリューションの世界的リーダーでだ。資材運搬と倉庫の自動化における数十年もの豊かな経験をもとに、事業者がスペースの最適な活用と効率向上を実現できるよう支援している。
そのJungheinrich社は、世界をリードしていくためには将来のニーズを先取りしなければならないと考えている。とりわけeコマースの急拡大にともなって消費者はもっと迅速な配送を期待しており、倉庫の限られたスペースを最大限に活用しつつ、多くの商品を処理できる完全自動のよりスマートな方法が必要だと判断した。この観点から、自動倉庫の概念を一新する革新的なソリューションの開発にいたった。それが、小型コンテナ自動保管システムのPowerCubeだ。「当社のお客様は、限られたスペースを効率よく活用しながら、受注処理の迅速化というニーズの高まりにも対応できる方法を求めている」とCarlos氏は説明している。
PowerCubeの登場
PowerCubeは、効率の向上という明確な目標を定めて設計されている。そのため、倉庫の保管密度の最大化とともに、受注処理をさらに迅速化させ、より少ないスペースと時間でより多くの商品を処理できるようになる。
このシステムの中核をなしているのが、Jungheinrich社による独自開発の倉庫管理システム(Warehouse Control System:WCS)だ。このシステムは、Ethernet通信を介して自動シャトルを制御し、高密度な保管グリッド内を高速かつ安全に走らせる。これらのシャトルが、システムの最下層全域を前後左右に走行し、システム上部の垂直方向の空間を最大限に活用することで保管容量を最大化している。
PowerCubeのメリットは、次のとおり。▽ユニークな空間の活用法:従来のラックと比較して、最大4倍の保管密度を実現▽高さのあるシステム:最大12メートルの垂直保管が可能▽拡張性豊かな設計:処理能力やコンテナ容量、シャトル台数を柔軟に変更可能▽強力な搬送能力:各シャトルは、1つ最大50 kgというコンテナを一度に2つ運搬可能▽簡単な導入:床工事が不要で組み立て時間が短く、IT接続も容易。
「当社は、スピード・安全性・拡張性を兼ね備えたシステムを追求していた。そして、そのすべてを実現したのがPowerCubeだ」とCarlos de Almeida氏は話す。
信頼性の高い接続のためにHMS Networksを選ぶ
シャトルを前後左右に安全に走行させるのは容易なことではない。そのためには、信頼性が高く、確実なワイヤレス通信が必要になる。少しでも遅延や通信障害が発生すれば、シャトルが停止して保管エリアへの出入ができなくなったり、さらにはライン全体が停止して大きなコストをともなう業務の停滞を招く可能性もある。また、シャトルは制約を受けることなく最下層を自在に移動する必要があるため、当然ながらケーブルは使えない。信頼性の高い接続性が必要だと考えたJungheinrich社は、HMS Networksに相談を寄せた。「当社は物流のエキスパートであって、ネットワークの専門家ではないため、HMSに支援をお願いした」とCarlos氏は説明している。
信頼性を確保するため、HMSからは次のような堅牢なワイヤレス構成を勧めた。▽施設全体にAnybus Wireless Access Pointを設置して通信の完全なカバレッジを確保▽5 GHz帯をタブレット端末や保守用機器との通信に、2.4 GHz帯をシャトルの制御と安全通信に割り当てるデュアルバンド構成とする▽アンテナ内蔵のコンパクトなIP67筐体を備えたAnybus Wireless Bridge IIで各シャトルへの省スペースな取り付けを実現▽ポイント・ツー・マルチポイント・アーキテクチャとし、シャトルがシステムのどこにいても、アクセスポイント間を自由に移動しながらEthernet接続を常に維持▽保護等級IP67のハードウェアにより、結露のリスクがある低温倉庫を含めた過酷な環境下での耐久性を確保。
「HMSのサポートとアドバイスには本当に感謝している。ブリッジもアクセスポイントもよく機能しているが、それは単に製品が良いというだけではない。HMSのワイヤレス&インフラ導入支援(Wireless & Infrastructure Implementation Assistance)サービスがとても有効で、金属製の構造物が密集した環境へのワイヤレス接続導入という難しい課題を克服するのに役立った。HMSは、その専門知識と分析ツールを活用して、どこの設置場所でも信頼性の高い性能を確保できるアクセスポイントの最適な配置を計画してくれた。さらに、HMSに依頼してお客様の倉庫に同行してもらい、現地調査や信号カバレッジの検証を行ったこともあった」とCarlos氏は説明している。
現場への最初の導入
PowerCubeはすでに実運用段階にあり、数多くの導入事例においてその効率性と信頼性が実証されている。「PowerCubeが現場で課題を解決している様子を見られるのは素晴らしいことだ。例えばFastbolt社は、受注処理の迅速化とスペースの有効活用を求めていたが、まさにそれをPowerCubeが実現している」とCarlos氏は喜びを表している。
自動倉庫の未来
Jungheinrich社はPowerCubeによって、自動倉庫システムの新たなベンチマークを確立しようとしている。これに対しHMSは、そのシャトルの走行を支える無線通信バックボーンを提供し、この協力関係を通じて世界各地の倉庫をよりスマートで効率的なものへと導いている。
しかし、取り組みはここで終わりではない。Jungheinrich社は、このPowerCubeを拡張して、保管面積とシャトルの台数を増やした大規模なシステムへと展開する予定だ。それには高度な無線通信の設計と継続的なネットワークモニタリングが必要になる。加えて、サイバーセキュリティのための要件を満たしてREDやCRA、NIS2などの規制に準拠するとともに、今後施行されるEU機械指令(2027年)に向けて安全アーキテクチャを最適化していくことも欠かせない。
「HMSとの協力関係には大変満足している。必要とする堅牢な接続性を実現することができた。そして今後もシステムを拡大してサイバーセキュリティや安全仕様を満たしていくなかで、HMSとのパートナーシップもさらに重要なものとなっていくだろう。取り組みは始まったばかりだ」とCarlos氏は述べている。

▲Jungheinrich社のPowerCubeは効率の向上を実現して、ユーザーの受注処理の迅速化というニーズの高まりに対応できるようにする

▲Anybus Wireless Bridge II Internal Antenna HMS
2026年5月31日




