単結晶標準インサート、スーパーヘール用バイトをリリース 日新ダイヤモンド

オーエスジーグループの日新ダイヤモンド(滋賀県高島市、神谷伸顕社長)は、次の新製品2点をリリースし、10月に名古屋で開催されたメカトロテックジャパン(MECT)のOSGブースで展示した。

標準在庫で即納可能『単結晶標準インサート』

従来の単結晶ダイヤモンド工具は高価格なうえ、取り扱いが難しく、安易に使用するにはハードルが高いという問題があった。

ダイヤモンドは地上で最も固い物質であり、刃物にすると切削摩耗が小さく、高速切削で鏡面が得られる工具であることは知られており、樹脂~非鉄金属加工ユーザーから重宝されている。

しかしPCD工具と比較すると高価であり、納期を約30日程度要することから、顧客のニーズに間に合わず、鏡面切削加工を売りにできるチャンスを逃すケースが多々あったという。

そんな中、日新ダイヤモンドではこの度、単結晶ダイヤモンドをインサートチップ上に特殊接着を行い、標準品として在庫を持ち、国内だけではなくアジア、ヨーロッパ、北米への市場投入を開始した。

8月から試験販売をスタートし、現在、正式販売を開始している。

第一弾として、旋盤加工用で最小の4品番のRサイズ違い8品目を標準在庫化ラインナップ。

外径・端面から内径、倣い加工に対応でき、磨きレスや大幅時間短縮が可能となった。

牧野フライス「SMART TOOL」向け
『スーパーヘール用バイト』

牧野フライス製作所が開発した次世代加工ソリューション「SMART TOOL」とは、加工機の性能を最大限に活かし、様々な加工において品質向上やコスト削減に寄与するエンジニアリングツール・機能の総称である。

日新ダイヤモンドとは昨年より技術開発を重ね、今年2月に正式に業務提携契約書を交わした。

これにより、スーパーヘール加工に特化したヘールバイトの製造販売をSMART TOOLブランドにて日新ダイヤモンドが行い、供給事業を本格化する。

従来の真空装置などのシール面加工においては、エンドミルなど回転工具で切削加工した後、その切削痕を職人が手磨きで直線方向のスジにし、気体の流出入を押さえることで高真空、超高真空の状態をつくりだしていた。

また、職人による手磨きは加工時間と技術の熟練度が必要なため、真空装置の受注拡大に対して出荷数で対応できないネック工程であった。

SMART TOOLのスーパーヘール加工を使用すれば、コーナー部でも送り速度6千㎜/minの高速のまま、減速せずに加工ができるうえ、面粗度も高いレベル(Ra 0・8μm)をキープ、シール面の磨きレス、あるいは大幅短縮において、総加工時間が最大80%短縮できた事例もあり、今後の真空装置生産現場において効率的な生産方法を提供できることになる。

今後も日新ダイヤモンドでは、SMART TOOL事業の研究開発を支援し、被削材別にソリューションを提案し、世界市場へ提供していく。