新しい低熱膨張鋳鉄「ヒノGDインバー」

牧野フライスと新素材を共同開発したヒノデHDが開発

鋳鉄製マンホール蓋の国内トップメーカー、ヒノデホールディングス(本社=福岡市博多区、浦上紀之社長)は、長年培ってきた鋳物の材料開発技術を活かし、このほど、温度変化による寸法変化を抑えた低熱膨張の鋳鉄材料『ヒノGDインバー』シリーズを開発した。

高剛性の球状黒鉛鋳鉄(FCD)系「ED2」(α=1・0〜2・0ppm/℃)、鋳造性を高めたFCD系の「ED3」(α=2・5〜3・5ppm/℃)、高減衰・高被削性の⽚状黒鉛鋳鉄(FC)系の「EG3」(α=2・5〜3・5ppm/℃)の3種類を用意。

公共土木分野で培った、生型自動造型ラインによる低コストでの多品種少量生産、安定した供給能力で、設備投資が拡大基調にある半導体製造装置(固定ホルダ等)や工作機械(主軸、テーブル等)、精密測定機器(校正機器等)、FA機器等の分野の下支えを行っていく。

金属の熱による線膨張は、ナノメートル単位の高精度が求められる培ってきた鋳物の材料開発技術を活かし、このほど、温度変化による寸法変化を抑えた低熱膨張の鋳鉄材料『ヒノGDインバー』シリーズを開発した。

高剛性の球状黒鉛鋳鉄(FCD)系「ED2」(α=1・0〜2・0ppm/℃)、鋳造性を高めたFCD系の「ED3」(α=2・5〜3・5ppm/℃)、高減衰・高被削性の⽚状黒鉛鋳鉄(FC)系の「EG3」(α=2・5〜3・5ppm/℃)の3種類を用意。

生型自動造型による低コスト化で工作機械等の競争力強化に寄与

公共土木分野で培った、生型自動造型ラインによる低コストでの多品種少量生産、安定した供給能力で、設備投資が拡大基調にある半導体製造装置(固定ホルダ等)や工作機械(主軸、テーブル等)、精密測定機器(校正機器等)、FA機器等の分野の下支えを行っていく。

金属の熱による線膨張は、ナノメートル単位の高精度が求められる半導体製造装置、工作機械などでは致命的な変化となるため、近年の半導体需要拡⼤に伴い、熱膨張を抑制できる材料のニーズは非常に高まっている。

これまで、インバー、スーパーインバーなどの熱膨張係数が非常に低い合金が発見され、高精度が求められる装置や機械に使用されてきたが、素材が単純な棒や板の形状であり、難削性のため、複雑形状品や大型品に使用するには加工の負荷が⼤きいというデメリットがあり、最終製品に近い形状(ニアネットシェイプ)が製造できる「鋳物」で低熱膨張が実現できる材料が求められ、すでに各社が様々な素材を開発し販売している。

そんな中、ヒノデホールディングスは、主要添加元素であるC(炭素)、Si(シリコン)、Ni(ニッケル)、Sb(アンチモン)の配合比の最適化により、線膨張係数を低減させた状態で、黒鉛を微細に分散させることで被削性を向上させる一⽅、異常黒鉛組織であるチャンキー黒鉛の生成を抑制することで機械的特性を安定させることに成功した。

5G化、IoT化、自動運転化などを背景に、各種製造機器メーカーが増産を行っている中、高精度なものづくりに対応するため、低熱膨張材料の需要は、今後も増加していくと考えられる。

その動きに対し同社では、自動造型ラインを活用した素材単体の提供、およびグループ内加工工場を用いた 最終形状品までの一貫受注による低コスト化を提案していく。

近い将来には、精密鋳造(ロストワックス)を活用したニアネットシェイプ化による加工工数の低減提案も進めるべく、その製造プロセスの確立を進めている。

また独自に、ユーザーと共同で、鋳鉄のみに留まらず、鋳鋼、アルミなど、市場のニーズを捉えながら、鋳物の価値を高める革新的な材料開発を行っていく。

ヒノデホールディングスは、1919年創業の日之出水道機器を中核企業に据える持株会社で、鋳物の材料開発技術、構造設計技術、多品種少量生産技術などを活かし、近年は、産業機械用鋳物などの分野に進出中である。

対象とする材料は、鋳鉄だけでなく、鋳鋼、ステンレス鋳鋼、アルミなど、幅広く新材料の研究開発を行っており、昨年(2020年)12月には、牧野フライス製作所、田島軽⾦属と共同で高剛性アルミ鋳造合金「ATHIUM」(アシウム)の開発・製品化を発表している。