日本初「宇宙利用プラットフォーム」開発へ共創開始

Space BD

ElevationSpaceに伴走

『宇宙工場/宇宙建設』事業実現も視野に

宇宙産業における総合的なサービスを提供するSpace BD(本社=東京都中央区日本橋室町、永崎将利社長)と宇宙ステーションに代わる小型宇宙利用プラットフォームを開発するElevationSpace(本社=宮城県仙台市、小林稜平社長/CEO)は、国際宇宙ステーション(以下、ISS)「きぼう」日本実験棟の運用終了後を見据えた、地球低軌道領域における宇宙利用プラットフォームの開発に向け、具体的な協業策について覚書を締結し、両社は、ポストISS時代の国際競争力のある宇宙利用プラットフォームの実現に向け、本格的に協議を開始した。

この取り組みでは、ElevationSpaceが開発する宇宙空間での実験や製造を可能にする小型宇宙利用プラットフォーム『ELS-R』を活用する。ELS-Rは、宇宙の特徴である微小重力環境でのサイエンス研究や地球では不可能な高品質材料の製造を実現、その成果物を地上まで持ち帰ることができる。

ElevationSpaceが取り組む世界有数の技術である「地球再突入技術(大気圏で燃え尽きず、地球に帰還させる技術)」を、Space BDが主軸事業の衛星打上げサービスなどで培った知見をもとに、2022年度後半に予定されている技術実証に向けて事業開発面、技術面の両面からサポートする。

さらにElevationSpaceが25年度以降に予定している実際のサービス開始に向けても、Space BDが国内外に広がるネットワークを駆使し、需要を開拓していく。

「ポストISS時代」の課題見据え

これらの計画を経て両社は、ElevationSpaceが掲げる宇宙工場事業および宇宙建築事業の実現を見据えたポストISS時代の安心な宇宙空間利活用の実現課題に挑む。

また両社は、Space BDが21年5月に国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)より民間パートナーとして選定を受けた、ISS「きぼう」船内での、高品質タンパク質結晶生成事業においても協力体制を構築している。

同事業では今後、Space BDの需要開拓活動やサービス品質向上のための活動にElevationSpaceが伴走していき、そこで獲得した知見はELS-Rのユーザビリティ向上に活用していく。

東北大研究室からスピンオフで今年2月設立(ElevationSpace)

なお、ElevationSpaceは、今年2月に東北大学吉田・桒原研究室からのスピンオフで設立された宇宙スタートアップであり、研究室でこれまで開発してきた10機以上の小型人工衛星の知見を活かし、人工衛星内で実験や製造などを行うことのできる小型宇宙利用・回収プラットフォーム ELS-Rを開発している。

同社のCTO(最高技術責任者)には、超小型衛星の開発を専門とし、これまでも民間企業との事業開発経験を有する、東北大学大学院 工学研究科 航空宇宙工学専攻・桒原聡文准教授が就任している。