「宇宙交通管理」実現など軌道上サービスへの各国取組に期待

アストロスケール

持続可能な宇宙環境を目指し、スペースデブリ(=宇宙ゴミ/以下、デブリ)除去サービスを含む軌道上サービスに取り組むアストロスケールホールディングス(本社=東京都墨田区錦糸、岡田光信創業者 兼 CEO)は、英国コーンウォールで6月13日に閉幕した主要7ヶ国首脳会議(G7サミット)において発表された宇宙に関する共同声明への支持を表明した。

このG7共同声明においては、日本、米国、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、英国そして欧州連合(EU)の首脳が、安全および持続可能な宇宙利用の重要性を認識し、全ての国に対して、次世代のための宇宙環境の保全と、宇宙交通管理(Space Traffic Management)の実現に向けた協働の重要性を呼びかけている。

アストロスケールの岡田創業者 兼 CEOは、 「今回のG7の宇宙の持続可能性に関する共同声明は、宇宙環境を保護するために、デブリ除去や軌道上サービスに係る官民の取り組みを歓迎し、その重要性を認めるものだ。

G7が安全で持続可能な宇宙利用を取り上げたことは、この課題について国際社会が一丸となって対処すべきとの合意形成の現れと認識している」とした上で、「今般の共同声明をきっかけに、宇宙活動に関する共通ガイドラインの策定や商業的なデブリ除去や軌道上サービスの実現に向けて、日本を含む各国がより積極的に具体的な取り組みを進めることを期待する」と述べている。

国内のルール案策定にタスクフォース会合開催中

日本国内では、関係する各府省が連携してデブリ問題に取り組むことを目的とし、2019年から「スペースデブリに関する関係府省等タスクフォース会合」が開催されている。

このタスクフォースの下、内閣府が主導し、20年12月から、軌道上サービスに共通して適用される国内のルールについて議論がなされてきた。今年5月に開催された第5回会合においては、「軌道上サービスに共通に適用する我が国としてのルールについて」および「軌道上サービスを実施する人工衛星の管理に共通に適用するルール案」の内容が共有された。

具体的には、今後、政府における必要な手続きを経た上で、軌道上サービスを行う人工衛星の管理の許可申請に関する審査基準を解釈・運用する要領としての整備やこれを含むガイドラインとしての公表が予定されている。

同議論には、アストロスケールも事業者の立場から参画し、ルール案の作成に貢献した。引き続き、日本政府が軌道利用やデブリ問題に関して産官学の取り組みを積極的に進めることを期待するとともに、こうした国内のルールが国際的ルールとして形成されていくことを期待している。

アストロスケールは、スペースサステナビリティーを実現するために複数のサービスを開発しており、今年3月に打上げ・軌道投入に成功した、アストロスケールのデブリ除去技術実証衛星『ELSA-d』(エルサディー)は、現在低軌道(LEO)で運用を続けており、この夏、ランデブ(人工衛星・宇宙船等が互いに接近すること)・近傍運用、分離・捕獲といった、一連の複雑な実証実験を行う。

また先月は、24年までのデブリ除去サービス商用化に向け、OneWeb社(本社=英・ロンドン)をパートナーに、英国宇宙庁(UKSA)より技術革新加速のための資金提供を受け取ったことを発表した。