オンライン コロマント会総会開催

プロフェッショナル販売店への変革サポートを強化
成長戦略の柱は「集中化」「新チャンネル」「デジタル」

サンドビック コロマントカンパニー(本社=名古屋市名東区)は「デジタル戦略の推進」にあたり、2月24日~25日の2日間、令和3年度コロマント総会をオンラインで開催した。

最初にコロマント会の役員が紹介されたが、折しものオンライン開催により、Web上とはいえ全国(東日本・中日本・東日本)のコロマント会役員が一堂に会する稀な機会となった中、西日本=有本浩三会長(有恒精機商会社長)、中日本=箕浦康弘会長(中央工機社長)、東日本=橋本豊重会長(橋本商工社長)の順で、コロマント会会長のあいさつが行われた。

続いて、メーカーあいさつと報告として、サンドビック(本社=神戸市中央区)の山本雅弘社長(コロマントカンパニープレジデント)が2020年の振り返り(スウェーデン本社の財務結果含む)と今後の取り組みを、武井篤史カンパニーバイスプレジデント(東日本営業統括)と髙宮真一カンパニーバイスプレジデント(西日本営業統括)が2021年~の国内戦略について述べ、そこで語られた「サンドビックの現時点」は、概ね次のとおりとなる―。

デジタルツールを使い、新たなサービス・価値の提供・創造に邁進

新型コロナウイルス感染症が世界中に拡大する中でサンドビックでは、リモートワーク、在宅ワークを推進し、昨年6月に立ち上げたサンドビック ソリューション ウェビナーでは多くの参加者を集めている。

このようにサンドビックは、ニューノーマル時代に合った新しい働き方を推進し、デジタルツールを使い、新たなサービスを提供することによって、新たな価値の創造に邁進している。

各市場の状況を見れば、産業セグメント別での対前四半期比の潜在的需要トレンドは、Mining(採掘)は上昇、一般機械エンジニアリング、Automotiveも上昇、エネルギー(オイル・ガス)は横這い、Construction(建設)、航空機に関しても横這いの状況にある。

各地域別では主に、サンドビックの最大市場である欧州が対前年比2%減、北米が同23%減、アジアに関しては中国が牽引し同4%増となっている。

今年(2021年)1月1日より、サンドビック・マシニング・ソリューションズが組織改編され、サンドビック・マニュファクチャリング・アンド・マシニング・ソリューションズとサンドビック・マシニング・ソリューションズが新しいセグメントとしてこのビジネスエリアに所属している。サンドビック・マシニング・ソリューションズには引き続き、コロマントはじめ、ワルター、セコ・ツールズが所属しており、サンドビック・マニュファクチャリング・アンド・マシニング・ソリューションズは3Dプリンターなどアディティブマニュファクチャリングの新規分野が所属している。

このビジネスエリアの2020年第4四半期の業績は、受注・収益とも日本円でおおよそ1100億円であり、前年同期比で受注は7%減、収益は11%減、調整後営業利益は13%減の結果となった。

この間、セグメントでは、欧州とアジアの一部で顧客活動が激化するなど、現時点では自動車セグメントの牽引による回復が顕著となっている。収益は減少しているものの、おおよそ日本円で65億円のコスト削減プログラムを実行した。加えて、CG Tech(米国)およびMiranda Tool(インド)の買収案件の完了と米国を拠点とするシミュレーションソフトウェア会社 Oqtonへの少数株式投資の実施など、成長戦略へシフトし積極的に買収案件計画を実行している。

サンドビック(日本法人)においては、今年1月1日より、武井氏・髙宮氏両カンパニーバイスプレジデントが執行役員を任命し、ニューノーマル時代において、より敏速に戦略を遂行していく経営陣に刷新し、変化する市場環境へ対応するための新しい組織、新しい働き方を打ち出している。

Sustainable(サステナブル) Business=持続可能なビジネスを掲げる中、大別し3つのポイントを分析すれば、1つめが市場自体の変化、2つめが顧客需要の変化、3つめがサンドビック自身がどのように進化するべきかとなる。これらは、ユーザーでの部品加工の複雑化、アプリケーション数の増加、新素材の登場と言い換えられる。

そういった点からサンドビックとしては、「あらゆることの専門家」になるべきだと考えており、個人対応の営業ではなく、ビッグセールスデータを利用したより組織化された働き方を求めていく。

これらをベースに変更された営業組織には、自動車産業を中心に営業活動をするAutomotive推進部を東西に、戦略産業である工作機械産業・半導体産業・航空機産業を中心に活動するStrategic(ストラテジック) Industry推進部を東日本に配した。そして流通ビジネスを円滑に進めるべく、東西に流通部長を起用した。

現場レベルにおいては営業組織の中にアカウントマネージャーとアプリケーションスペシャリストという2つの役割を設け、営業のスペシャリスト化を目指す。これは営業を2種類に分け、アカウントマネージャーは顧客との関係構築と新しいビジネスチャンスの発掘、アプリケーションスペシャリストは顧客への徹底した技術提案が、それぞれ主な役割となる。

さらには、営業組織にて対応できないより高度な案件に関しては、技術部・ソリッド推進部・機械搭載部・特殊工具部といった4つの専門チームによって、国内で対応できない場合はグローバルチームがサポートすることで、より付加価値の高い提案を行う。

「新チャンネル戦略」では、将来の市場にマッチしたリベートシステムへの変更も

コロナ禍において、フェイス トゥ フェイスに変わるオンラインによる商談、イベント、そしてデジタルツールによる情報展開や顧客コンタクトなど、いままでの常識が大きく変化しており、このスピードをもった大きな波が自動車産業の構造変革とともに、今後我々に大きく、速く押し寄せてくる中で、サンドビックでは独自の強みを強化するため、次の3つを2023年までの成長戦略の柱とする。

まず「集中化戦略」では、伸びる産業・伸ばさなくてはいけない産業、伸びる製品・伸ばさなくてはならない製品の領域において、サンドビックが得意とするアプリケーション技術とともに集中し特化する。そしてユーザー、販売店、代理店のアプローチにおいては、My CustomerからOur Customerへをコンセプトに、さらなるレベルアップ、サービスアップを展開する。

次に「新チャンネル戦略」では、高い技術レベルへのサポートを目標に、トレーニングプロセス、協業プロセス、その進捗管理、双方の役割分担をより明確にし、Win-Win効果を目指すことを目標とする。スコアカードを運用し、より将来の市場にマッチしたリベートシステムへの変更などによって、「よりプロフェッショナルな特約店」への変革サポートを強化する。

最後に「デジタル戦略」では、イベント・会議・商談などでのデジタル活用を強化しさらなる効率アップを目指す。同時にさまざまなデジタルマーケティングを展開し、多くの最先端の取り組み・情報を共有し、それらを営業活動に展開していく。

このほか、2021年フォーカス製品エリア、バリューチェーンによる長期的成長戦略についても言及した後、切削条件・工具選定・チップ摩耗分析等、顧客への多様な提案を可能にするデジタルアプリケーションである『デジタルセルフサービス』についての講演(サンドビック コロマントカンパニー マーケティング部 水野恵利乃氏)を行い、製品情報/CoroPlusⓇツールガイド/テーラーメードウェブ/適合チップチェック/Eラーニング/工具摩耗識別アプリ/Ifindアプリについて解説した。