新年あいさつをリモート配信 「賀詞交歓会のリアル感を共有」

感染対策と販売活動を果敢に両立

ハイブリッドな攻めの新営業手法『ニュー・リアル』路線を強調

 

山善(本社=大阪市西区)は新型コロナウイルス感染拡大防止対策に伴い、例年は年初に全国5ヶ所の会場にて開催している「山善・メーカー合同賀詞交歓会」を中止としたが、今年はリモートを活用し、新年のあいさつと2021年の取り組み方針を伝えるべく、1月5~8日を公開期間とし配信した。

司会進行役により「ご登録、ご視聴ありがとうございます」とのリモート配信ならではの言葉から始まったものの、恒例の賀詞交歓会のリアル感を共有すべく、例年通りの壇上設営などを行った。

登壇した長尾雄次社長はまず、「ウイズコロナの本年は、心機一転、山善らしく、委縮することなく、感染対策と販売活動の両立に果敢に取り組み、さらに皆様の期待に応えられるよう、張り切って参りたい」と口火を切り、「昨年は世界中で人や物の移動が厳しく制限されたことで、経済活動が急速に停滞した」として、生産財分野については次のとおり振り返り、概観した。

設備投資の低迷に加え、どてらい市をはじめ、各種展示商談会や販売促進行事などの中止も重なり、国内外の生産財事業は大きく落ち込んだ。しかし下期に入って基幹産業の自動車関連が持ち直しの動きにあり、また海外においては中華圏の早期回復やEMS(電子機器製造受託サービス)企業からの受注や引き合いも増加傾向にある。

併せて、自動化、省人化対応への投資は底堅く、また5Gなどデジタル社会への対応は一段と速度を上げている。加えて、世界的にカーボンニュートラルの機運が高まり、電動車シフトへの政策方針も打ち出され、産業の構造転換とともに製造工場での環境投資や環境改善機器の商品開発も期待されている。

続けて、いわゆる「巣ごもり消費」への対応等で創部以来の新記録を達成し全社の業績を下支えした消費材事業、衛生対応ニーズは今後も一段と拡大する見込みの住建事業にふれながら、「当社はこうした市場の変化を的確に掴んで、迅速に対応していく」と同時に、データとデジタル技術を活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)を軸とした地殻変動が加速していることから、「当社においても経営基幹システムの構築と併せてDXの取り組みを積極的に進めており、業務の効率化はもとよりとして、新たな気付きによる新たなビジネスチャンスの発見と実現を推し進めていく」と述べた。

とはいえ、「デジタル化が急速に進む中で、あらためてリアルな対面による新たな価値が生まれてきたように思う」とも投げ掛け、誰もができるような通り一遍の商品説明だけではなく、そこからの「説得」「納得」といった、「顔色を見ながら」の対面による高度なコミュニケーションやセールスについては、「残念ながら今のところは、デジタル技術やAIには期待できないところだ」と指摘した。

前段階の手法としてデジタルを有効に活用しつつ、「そこからさらに、お客様を惹きつけ、引き込むには、リアルな対面営業が欠かせない」とした上で、感染対策は万全を期し、「つまり、デジタルとリアルを機敏に使い分けるハイブリッドな攻めの提案営業、このような営業活動の新しい手法をニューリアル・セールス=『ニュー・リアル』と呼んでいる」と強調した。

これら方針をベースに、『私たちは 信頼のスクラムをひろげて 攻めの姿勢を貫き 時代の変化を先取りしよう』を2021年の経営スローガンとして掲げ、紹介した。

次にあいさつに立った佐々木公久専務は終わりに、オンラインながらも「お手を拝借!」との掛け声で視聴者へ手締めを促すなど、あくまでリアル感の共有を追求した。