DMG森精機 上半期決算

補修部品、サービスの受注が続伸(11%増)
機械受注単価が5%増―
5軸化・複合化・システム化が奏功

 DMG森精機(本社=名古屋市中村区名駅)は8月6日、2019年12月期第2四半期(2019年1月1日~6月30日)の決算発表を行った。

 同日午後には、東京グローバルヘッドクォータ(東京都江東区潮見)と本社をテレビ会議でつなぎ、森雅彦社長が会見に臨み、決算概要、事業環境、トピックスについて報告した。

 連結経営成績(累計)は、売上収益 2386億円(対前年同期比1・4%増)、営業利益 200億円(同27・0%増)、税引前利益 170億円(同25・2%増)、四半期利益 111億円(21・6%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益 107億円(20・1%増)、四半期包括利益合計額 107億円(165・2%増)。

 また、公表されている通期(~19年12月31日)の連結業績予想からの修正はなく、売上収益 5千億円、営業利益 360億円、親会社の所有者に帰属する当期利益 190億円を維持する。

 森社長は、「受注の減少による影響はあるものの、下半期の売り上げはほとんど受注残で達成できる見込みで、現時点ではもう少し良い数字が出せると考える」と述べたうえで、上半期のハイライトを概ね次のとおり挙げた。

 全社受注は2234億円で前年同期比21・7%減となったが、同時期の日本工作機械工業会(日工会)の受注が29・1%減であり、業界水準よりは少ない減少幅での推移といえる。

 7月に開催したプライベートショー「伊賀イノベーションデー」では、自動化・デジタル化の推進を、5千社・1万名、サプライヤ、学生等を含み累計1万3千名の来場者に披露、アピールできた。こういった取り組みが厳しい受注環境のなかでも、機械受注単価のアップやプロジェクト単位での受注獲得に寄与しているものと考える。

 機械の補修部品やサービスの受注が、前年同期比11%増と続伸している。これは、今回の受注減が10年前の世界金融危機のときとは違い、キャンセルではなく延期案件であり、その分、現有設備を駆使するお客様からの機械の補修やサービスへの発注が増えているため。

 それらもふまえ、築50年となる伊賀の旧工場を改装し、「伊賀グローバルパーツセンター」をオープンした(7月9日)。最新鋭の高層自動ラック倉庫、倉庫管理システムの導入により、今後も受注後24時間以内の出荷率95%以上を保ち、お客様が当社機械を安心して稼働し続けるという状況に注力していきたい。

 グローバルパーツセンターにおいては、ダラス(米)、ゲーレッツリート(ドイツ)も含め、AI活用でさらなるサービス強化、アマゾンの手法をベンチマークするなど、積極的に改善・改良を繰り返していきたい。

 営業利益200億円について増減を分析すれば、昨年度(18年)上半期の営業利益158億円と比較した場合、プラス要因は69億円、マイナス要因は27億円となる。

 プラス要因の内わけは、数量増・粗利改善で41億円増、昨年の今頃はサプライチェーン(構成部品)が混乱していたが、その改善により12億円、カンパニー制導入による業務効率改善やR&D他で16億円増。逆に、マイナス要因の内わけでは、為替による9億円減、日本および米州でのサービスマンの増員等による人件費の増加で18億円減。

 機械受注の減少は、おおよそ底を打ったと感じている。十分な調整は行われたのではないか。重要なのは1台当たりの機械受注単価が上昇していること。5軸化・複合化・システム化により、1台当たりの受注金額が前年度比5%増えている。ロボット付、計測器やセンサ付、複数台まとめての無人化などで、現在は円建てで3千万円ほどだが、2030年頃まで5千万ほどを目差し上昇していくと考えている。

 地域別の受注では、全世界で減少しているが、当社は中国依存比率が大変低く(10%)、中国景気の低迷は昨年の10~12月が底だったが、現在は徐々に復活してきている。

 受注構成では、業種別で機械とSMEs(中小企業)がそれぞれ21%、自動車・二輪が16%というなかで、航空・宇宙、メディカルが非常におもしろくなってきている状況。規模別では約70%が5千名以下の会社。機種別では5軸加工機と複合加工機を合わせると64%になる。